セロー225 PWKキャブセッティングとりあえず決定といったがあれは嘘だ。今度こそ終了。 [92'YAMAHA セロー3RW4(1KH)]
5月の初めにキャブセッティングをとりあえず終えたはずのセロー。ただあれ以降も、どうやっても消えない、スロットルを開けた瞬間の息つきをなくそうと、ジェット類の交換やニードルのクリップの段数を変えたりしてセッティング変更をちまちまやってました。(おかげでKS2はほったらかし)
ネットで調べる限り、4ストの強烈な負圧によってスロー系に燃料が余分に吸い出されてしまうためにスローの燃調が濃くなってしまい、薄いニードル系との接続がうまくいかず息つきするらしいので、ニードルを濃い方(細い方)へ振れば解決しそうなんですが、ニードルは何種類もあり、1本1400円(+送料)します。違うものを買ったら目も当てられませんのでなんとか他の解決方法がないかと調べるうちに、多分これでなんとかなるだろうというブログサイトに漂着しました。
この人のブログを参考に、息つきの原因であろうスローポートを塞いでみることにしました。
キャブを外します。散々脱着したのでだいぶ慣れました。
フロートカバーを外し、フロートを外したら、ジェットブロックを本体に止めているボルト2本を外します。
ボルトの頭はいじり留めのトルクスです。ネジには青いネジロック剤が塗ってあるのですんなりとは外れません。
外れたジェットブロック。真ん中が中を針が上下するニードルジェット。
どこに通じているか知ろうと2個の穴にCRCを吹いてみました。片方はスロー系、片方はニードルジェットに通じてました。
こっちがエンジン側。上の穴が、スロージェットからの燃料とエアスクリューからの空気の混合気をエンジン側へ送る通路。つまり今回の息つきの原因です。通常4サイクル用のキャブだとここにパイロットスクリューというネジが有り、4サイクルの強烈な負圧でも余分な燃料が引っ張られないように流量を制限できるのですが、2サイクル用のPWKキャブにはそれがありません。
黄色い矢印がエアクリーナー側の2個(片方はニードルジェットと導通、片方がスロー系統へ導通)のポート。ジェットブロックのメガネのようなゴムシールの当たるところです。そして上の赤い矢印がジェットブロックの吐出側の穴が当たる部分。針で突いたような小さな穴が開いていて、スロットルバルブを全閉した際に写真上方のエンジン側に開いている小さなスローポート(写真を取り忘れました)から混合気をエンジンに送り、アイドリングさせるわけです。
本来ならばスローポートはスロットルバルブの下流(エンジン側)に1個だけ開いてるんですが、このPWKキャブには負圧の低い2サイクルエンジン用に、スロットルバルブの内側にも更に1個余分なポート(オレンジ矢印)が開けられてます。ほんとはこれを塞ぎたいのですが。黄色とオレンジは導通してるので、中間に開いているオレンジ矢印だけを塞ぐことができません。
なのでかわりにエンジン側のポートだけを塞ぎます。ツワモノは赤い矢印の穴にハンダやアルミ線、樹脂などで詰め物をするそうですが、今回はもとにすぐ戻せるように一番簡単な方法で。
本体側のこの小さな穴を
アルミテープ(負圧に負けないように2枚重ね)で塞ぎ、ジェットブロックを組み付けます。
せっかくフロートを開けたので、スロージェットを手持ちの最小の32番に換えておきましょう。これで薄すぎるようならまた交換します。
ニードルは中間の3段目にセット。
フロートをセットしてカバーを付けます。しかしこれ一発ではまらねーなー。
オレンジのオーバーフローパイプをジェットブロックに添わせて、同時に黄色矢印のスターター系のパイプを赤矢印の穴にはめないといけないんですが、あちこち干渉してもう大変です。
組み付けてエンジン始動。エアスクリューを調整すると半回転戻し。1回転以上回すとエンストします。つまりスローが薄すぎる??。というか、スローポート塞いだから当然ですよね。この改造ではアイドリング用の燃料はスロットルバルブの内側からしか供給されないから、スロットルバルブを全閉するとスロー系の燃料もエンジンに供給されないためアイドリングが続かないわけです。これの解決策はスロットルバルブを少し開ける>アイドリングを少し高めにする>内側のスローポートからアイドリング用の混合気が供給される、という方法しか無いようです。
走らずに調整ばっかなのでプラグはこんな状態。
で、走ってみました。スタート時オド5230.5㎞。
キャブ脱着でガソリンをだいぶ捨てたのでスタンドで給油しときます。
オド5233.5km (78㎞)140円X4.68リッター=655円 リッター16.7km!!。
いつもの道の駅まで往復。燃費は次回。帰宅時オド5283.9km 53.4km。
アイドリングが不安定であるものの、息付きは完全に解消しました。6速のトップスローは時速40km。そこから開けてもきれいに加速します。どの速度域で開けてもノッキングせず、ガスが薄い感じはまったくしません。燃費測定が楽しみです。
これが走行後のD8EAプラグ。ちとニードル系統が薄いかな。これでしばらく走ってみましょう。
これで心置きなくKS2にかかれます。(あいかわらず、やるやる詐欺中・・・・)
最終セッティングデータ:息付き解消。
PWK28 キャブと給気口以外ノーマル
スローポート塞ぎ、MJ#115、SJ#32、ニードルN80F_3段目、AS_3/4回転戻し、カッタウェイ3.5 プラグD8EA
おまけ。セッティング後の試走。
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PWKって2スト用なんですか・・
私のBSAでは、なんの改造もせずポン付けでまったく問題ありませんが。
まあ、JRCという会社が間に入ってジェット類とかもBSA用に設定しているので、ひょっとしてこの改造もしてあったりして・・
by 二兎を追う男 (2021-06-05 03:55)
二兎を追う男さんありがとうございます。
PWKは私の記憶ではカワサキKDX200(空冷)に標準キャブとして使われて、それ以降のKDXやKXシリーズに標準搭載された2スト専用キャブです。
セロー用でセッティング済みのセットも売ってますが、流石にここまでやってません。アイドリングが不安定になるため自己責任でってことみたいです。それにしてもこれを最初に発見した人すげーですよね。
by MHR (2021-06-06 13:08)