エスティマ 25年目の車検準備 [H8(96)年トヨタエスティマTCR10W]
え?うそ、もう2年経ったんかい!と、早いもんで、前回ヘッドライトの光量不足で車検に落ちた平成8年式のTCR10Wエスティマスーパーチャージャー、25年目の車検がやってきました。
前回はヘッドライトの反射鏡の劣化が原因の光量不足で検査をクリアできず、ヤフオクで買ったヘッドライトでかろうじて受かりましたが、そのヘッドライトも純正同様反射鏡のメッキが剥がれかけているため、今回の車検をどうしてクリアしようものか。
第一候補:ヘッドライトを殻割りし、反射板に蒸着メッキをやり直す。・・・これは費用がかかりすぎなのでパス。ライト1個で3万円ぐらいでした。
第二候補:同じく殻割りし、反射板に光沢アルミテープを貼り付ける。・・・光量はクリアできそうだけど、球面に貼るため三角形に切ったテープを放射状に貼らなくてはならず、どうしても継ぎ目ができるため美しくはないし。でも一番安く済むのでやるとしたらこれかな。
第三候補:同じく殻割りし、反射鏡をコンパウンドで鏡面研磨し、エアブラシで銀鏡塗装を施す。ただ塗料の手配等時間がかかりそうなので、外した純正ヘッドライトで試して後日動画化します。
第四候補:実は今回これでクリアしようと思います。
前回この反射鏡で車検に通っているので、ハロゲン球をHIDに交換して光量自体を上げる。
ということで楽天市場で一番評判がいいHIDを購入しました。(amazonはあまりにもひどい業者が多いのでモノタロウか楽天で買い物しています)
今の時代だとLEDにすべきでしょうが、KS2のLED化のときに経験したように、上下にしか光が出ないLEDは角型ヘッドライトのように左右にしか放物面の反射鏡が無いやつとは相性が良くないのです。その点HIDはハロゲン球同様全周に光が出るのでこっちを選んだわけでして。
で、購入したのがこちら。楽天で一番売れていた信玄というブランド。
H4バルブ互換のリレー付き35Wx2灯。LEDが普及するまでは結構なお値段だったHIDもいまや1万円でお釣りが来ます。
さて、HIDの原理ですが、簡単に言えばスパークプラグ。ハロゲンバルブ(エスティマの場合はH4バルブという規格品)の場合はフィラメントという電熱線に12Vを流して真っ赤に焼き、その際出る光を反射鏡で集光して前を照らすわけですが、HIDは12Vを昇圧して電極間にスパークさせて、いわゆる稲妻を起こして発光させるというものです。これはスパークプラグとほぼ同じ原理ですね。
HIDは破損防止のためにカバーがかぶっていて、この段階で点灯テストをしなければいけません。左右ともOKでした。HIDには色温度というものがあり、3000K(ケルビン・・フォグ用の黄色)、4300K(H4に近い色味)、6000K(真っ白)、それ以上の青い光とあり、車検は4300と6000のみ通るそうです。今回ノーマルに近い4300ケルビンを選択。ちなみに色温度は明るさとは関係ありません。
交換前にスマホアプリ「簡易照度計」でH4の照度を測ってみました。車検の最低ラインは15000カンデラ(明るさの単位:光度)以上です。程度の悪い右目で約13000カンデラ(実はまちがい)でした。***よく見たらこのアプリはカンデラ(光度)ではなくルックス(照度)でした。単位換算ができないので、まあ交換前の照度がこれだけだったという参考まで。ちなみに光度は暖炉でいうと火自体の発するエネルギー、照度は距離によって違ってくる暖かさみたいなもんという認識でいいと思います。つまり100Wの電球の光度は不変だけど照度は遠いほど暗くなるみたいな?。
さて取り付けですが、HIDの電球にはお尻にバーナーの基部があるため、純正の防水カバーが本体に通りません。(通常のH4バルブは金具から下は同径の寸胴で、写真の下部からカバーが差し込まれます。)
なのでこのように取付金具とバーナー部が分割できるようになっています。
取付金具のくびれた部分に純正の防水カバーをかぶせます。
金具へバーナー部を差し込んで右へ回して固定します。
これをヘッドライトへ差し込みます。
さて、これで終わりではありません。HIDにはバーナー部以外にイグナイターとバラストという装置が必要ですのでこれらを車体に固定する必要があります。こいつらはスパークプラグに対する点火コイルに当たる部品です。
こいつがイグナイター。最初ブレーキのABSユニットの上に両面テープで貼り付けたんですが、よく考えたら高温になるのでブレーキラインにくっつけちゃいけません。
付属の金具でバッテリー横にぶら下げました。(手前の長方形の箱)。真ん中の箱はバッテリーから直で電源を取るためのリレーです。リレーのコネクターはボディ側の右目のコネクターに差し込みます。これでライトを点けるとリレーがONになり、HIDに直接バッテリー電流が流れます。
右目の配線完了。
左目のイグナイターはパワステオイルタンクのブラケットに固定。
手前の黒い箱が電流を安定させるバラスト(右にもあり)。ボディに両面テープで固定。パイプにタイラップで抱かせている箱は?
こいつです。本体とは別売の、ハイビームインジケーター不点灯防止ユニット。
購入したHIDは、バッテリーから一回線で左右両側のバルブの電源を取り、通常のH4バルブのボディ側電源線は左右どちらかしか使わずに、左右同時に点灯、ローハイ切り替えするシステムになっています。その使わなくなった片側のボディ側電源線は通常絶縁して放置するのですが、一部の車両ではハイビームにしたときにメーターパネル内のハイビームインジケーターが点かない場合があります。こういう車両は高級車に多く、左右の電源線ともバルブが付いていないとエラーになるようでして。こいつはそのためのダミーのバルブで、使わなかったボディ側配線コネクターに差し込んでおくものです。
このインジケーター、車検で点かないと不合格になります。このユニットがない場合はハイビームにしてもこのように不点灯。
ユニットを差し込むと無事点きましたー。
すべての配線が済んだのでどれぐらい明るくなったのか確かめましょう。
これはカメラが変調しちまったみたい。こんな色じゃ車検は通りません。
こっちが実際の写りに近いです。
25000カンデラ近い。ほぼ倍なので多分これで大丈夫そう。(間違い。ルックスです。)
H4ロービーム
HIDロービーム
H4ハイビーム
HIDハイビーム
ハイビームはそれほどでもないけどロービームの均一な明るさは素晴らしいです。
ヘッドライトはこれで多分大丈夫なのでエアクリーナーエレメントを交換。この跡ブレーキキャリパーのオーバーホールをする予定でしたが、今回は体調不良もあり、年金も来月から満額もらえるようになるため、あとはいつものモータースに頼むことにしました。戻ってきたらゆったりとブレーキキャリパーのオーバーホールをやります。
あと一つ、ヘッドライトの現状と反射鏡のレストアについて。
こいつが車検で落とされたヘッドライト(右目)です。樹脂が劣化してぼろぼろ。
段ボール箱に入れてヒートガンで温めてシール材を軟化させ殻割り。レンズを外してみました。ちなみにTCR10Wはこの型までガラスレンズなので頑丈です。反射鏡の色の違いわかりますよね。曇ってるほうがヘッドライトで右はフォグです。
フォグのメッキギラギラが本来の反射具合です。もともと左のヘッドライト側も同じメッキが施してありましたが熱でほとんど剥がれて樹脂の地が出ています。
メッキが剥離してしまって全く映り込みなし。
後日超微粒子のコンパウンドで鏡面研磨をして、エアブラシで塗る銀鏡塗料というもので右の鏡面に近い地を作る復活実験してみます。
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