SSブログ

あっという間の2年。2022年版ハイゼット車検準備。リアブレーキシュー交換とシリンダーオーバーホール。左後ろ足編。前編 [H9(97)年ダイハツハイゼットバンS110V]

右後輪の作業に続き、4月9日の作業から。

前輪のフレキシブルホース交換が済んでるので、今度は後輪のフレキシブルホースの交換をします。


IMGP18549.jpg

後輪は左右が一体化されてつながってますので、ゴムホースは車体側の金属管と、デフギアとドライブシャフトを内蔵した上下に動くリアアクスルに沿って配管された金属管との間を結んでます。


IMGP18551.jpg

ホースの先は右のホイールシリンダーを経由して下の金属管で左のホイールシリンダーへ油圧を送ります。つまりブレーキペダルから左のホイールシリンダーへは直接油圧のラインは引かれてないのです。


IMGP18552.jpg

IMGP18636.jpg

なので通常、左右のホイールシリンダーにそれぞれあるはずのエア抜き用のブリーダーは、左のホイールシリンダーのみに設置されています。つまりエア抜きは左右後輪同時にこの左のブリーダーで行うこととなります。


IMGP18553.jpg

これがゴムホースの車体側で、荷重によって液圧を適正に減圧するLSPV(ロードセンシングプレッシャーコントロールバルブ:荷物の重さで沈んだリアサスと繋がったスプリングで作動するバルブ)から出ています。右の配管でブレーキペダルからの油圧をもらい、バルブで油圧を減少させ、左の配管で後輪のブレーキへ油圧を送り後輪ブレーキのロックを防ぐ仕組み。このバルブ、レーシングカーなどで前後のブレーキ力を配分するやつと同じ働きをするので、軽トラの解体車から外してくればお安く分配器を作ることができます。

矢印が今回交換するホース。


IMGP18644.jpg

IMGP18634.jpg

まず上をブレーキレンチで緩めたら割とあっさり緩んだので、一旦液がもれない程度に締めといて下のボルトを緩めようとしたのですが・・・・。


IMGP18641.jpg

IMGP18642.jpg

見事になめてしまいました。


IMGP18645.jpg

こっちを使わなかったせい?。いえ、固着か、締めすぎが原因でしょう。凍結潤滑スプレー(冷凍して金属を収縮させるスプレー。)使えばよかった。

さてこのボルト、金属管と一体ですので部品として発注しないといけないので、ユーザー車検の自賠責加入を兼ねて地元のモータースで発注。

帰宅したらすぐに電話が。「車が古すぎてこの部品廃盤ですって」。

この部品が手に入らないということはゴムホースを交換することができません。

まあ、運良く緩まなかったおかげで液漏れもないので、このままゴムホース交換無しで行くことに。いずれ自分で金属管とフレア工具(金属管の先を広げてホース自体を自作するための工具)を手に入れるか特注しましょう。

ということで9日は意気消沈。作業はここで打ち止め。

それにしてもダイハツさん、もうこのクルマに乗るなってことですかあ、かあ、かあ。この年式のまだいっぱい走ってるんですがあ。


で、車検前日。8月31日の気分を味わってます。どうしてもっと余裕を持ってできないのか。三つ子の魂百までも。

作業的には右側と変わらないので補足分だけ説明入れます。


IMGP18647.jpg

IMGP18648.jpg

IMGP18649.jpg

IMGP18651.jpg

IMGP18652.jpg

IMGP18654.jpg


IMGP18657.jpg

バックプレートの裏からピンを抑えながら板バネを押し込み、ピンを90度回します。お高い車だとこの板バネがコイルスプリング+お皿になります。


IMGP18658.jpg

2個のシューのピンを両方抜いておきます。


IMGP18656.jpg

支点側のスプリングを外し


IMGP18655.jpg

IMGP18659.jpg

シリンダー側の大きいスプリングとストラット(左右のシュー間を突っ張ってる板)をトレーリングシューに対して引っ張っている小さなスプリングを外します。


IMGP18662.jpg

ストラットごとリーディングシューを外します。


IMGP18664.jpg

さてここでシューからストラットを外したいのですが


IMGP18686.jpg

このように先端が鉤爪状になっていて、2枚の鉄板をつかんだままだと抜けないようになっています。左がシューの金具で右が自動調整機構のラチェットギアです。(写真は外したあとです。)


IMGP18665.jpg

なのでまず白い矢印方向にロック爪を引っ張ってロックを外し、自動調整ギアを黄色矢印方向へ回転させます。


IMGP18667.jpg

IMGP18669.jpg

ここまで回すと鉄板1枚分の厚さとなるためストラットが外れます。


IMGP18675.jpg

ドライバーでCワッシャーを広げます。


IMGP18676.jpg

あと少し。


IMGP18678.jpg

新しいシューに古いシューから外したラチェットギアを差し込み。


IMGP18680.jpg

新品のCワッシャーで固定。


IMGP18681.jpg

今度は古い方からロック爪を外して


IMGP18683.jpg

新しいシューへ取り付け。


IMGP18684.jpg

ブレーキシューとドラムの隙間の自動調整機構。この状態がシューが一番縮まった状態となります。(後で説明します。)


IMGP18687.jpg

ストラットを付けるためロック爪をはずして


IMGP18688.jpg

調整ギアを引っ張り出して


IMGP18690.jpg

調整ギアにストラットの鉤爪部分を引っ掛けて、ロック爪を起こして


IMGP18692.jpg

シューの溝にストラットを収めます。これでストラットは外れなくなります。


IMGP18693.jpg

IMGP18696.jpg

ロック爪を起こして調整ギアを噛み合わせます。このへんが調整ギアに押されたストラットが反対側のシューを押してシュー隙間がほぼない状態となります。(後述)


IMGP18697.jpg

リーディングシュー完成。


IMGP18698.jpg

IMGP18705.jpg

IMGP18706.jpg

サイドブレーキレバーを古い方から新品に移植


IMGP18709.jpg

トレーリングシュー完成。


長くなるのでここまでを前編とします。 後編へ続く


nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:自動車

nice! 3

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。


にほんブログ村 バイクブログ バイクいじりへ
にほんブログ村
にほんブログ村 車ブログ 車 修理・整備へ
にほんブログ村
にほんブログ村 バイクブログ BMW(バイク)へ
にほんブログ村