ばあちゃんが残したもの。改めて、ありがとう、ばあちゃん。 [日々の生活あれこれ]
12月5日、日曜日。
母と一緒にスーパーから帰ってくると、留守番をしていた弟が、静かに口を開きました。
「ばあちゃん、亡くなんさったて。今電話の入った。携帯に電話しても誰も出んし。」
「はあ?」世にも間抜けな返事をしてしまいました。携帯を見ると佐賀のおばさんからの着信がズラッと。
後ろから来た母に
「ばあちゃんの亡くなんさったて・・・。」
「だいの?」(佐賀弁でだれの?の意味)
「うちのくさ。あんたの母ちゃん」(うちのばあちゃんの意味)
母もまた同じリアクション。
先月1日に102歳の誕生日を祝ったばかりです。いつかは来る日だけど、もっと先のことだと思っていました。
末の弟に連絡して、その日のうちに弟のキャンピングカーで愛知県をあとにし、800km先のばあちゃんちへ。
3人で運転交代しながら12時間後の月曜日昼前、佐賀県佐賀市の葬儀場へつきました。
「昨日、介護施設で朝ご飯食べんさって、お昼前にお医者さんがみんしゃたときにはもう・・・」
誰も亡くなっているとは思わなかったほど、安らかに、静かに旅だったそうです。
そんなわけで、誰も看取ることなく・・・ひとりだけで。みんな悔しがっていました。
とるものもとりあえず出てきたおかげで、我々が県外の親類で一番乗りでした。
そのため、まだ来ていないばあちゃんの子供を差し置いて納棺をすることに。
それまで実感がわかないままばあちゃんの顔を見ていましたが、この手でばあちゃんを棺に収めたときに声をあげて泣いてしまいました。
明治41年11月に生まれ、明治、大正、昭和、平成と4つの元号を一世紀生き、7人の子ども、18人の孫、34人のひ孫をこの世に残したばあちゃん。
受付をしていたうちの弟の嫁が驚いたように言ってました。
「記帳の時に150人の参列者に故人との関係を書いてもらってるけど、9割が親類よー。こんな葬儀見たことない。」
初孫のおいが、結婚もせんで、子供もおらんとばずっと心配しよったね。
ばあちゃんの葬儀に出て、周りば見て、初めて後悔しよっと。
血ば残すとは大事かことやったとねー。
ばあちゃんの孫やったとはおいの誇りったい。
孫たちん中でん、いっちゃんだめだめな孫ばってん、見捨てんで見守ってくんしゃいねー。
(子供一同、孫一同の人数がはんぱじゃありません)
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ウチでも先日奥さんの祖母が亡くなりましたが、第一報をもらったときの返答は今思い出しても間の抜けた返答でした。
あまりに突然の訃報は咄嗟には何の事だか理解できないですね。
by さる1号 (2010-12-12 07:42)
さる1号さまありがとうございます。
本当にばあさんが居なくなったのを実感できたのは火葬したあとでした。
本人が目の前にいるのに未だそのへんにいるような。
「亡骸」の意味がやっとわかりました。
by MHR (2010-12-12 12:15)
おばあさま、ご愁傷様です。
初孫でしたか。孫の中でも一番可愛かったのではないでしょうか。
きっと見てますよ。雲の上から。
by yosi (2010-12-12 21:08)
yosiさまありがとうございます。
これからは(もうおそいけど)ばあちゃんの孫として恥じないよう努力して生きようと思います。
by MHR (2010-12-12 22:44)