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これぞ決定版。零戦と栄発動機 [お勧め本]

いままで零戦関係の本が出版されるとついズルズルと購入してきましたが・・・。

DSC_0095.jpg

零戦マニアなら、星型エンジンマニアならこれはもう絶対に読むべきです。

これほどエンジンについて詳しく書かれたものは今までありませんでした。

しかもDVDまでついて2100円という低価格。内容からすると4000円ぐらいでも買っちゃいそう。

どこがそれほど良かったかというと。

星型エンジンのクランクとコンロッドの仕組みを本物のレストア中の栄エンジンの写真で解説してあるんですよ~。

これで初めて知った驚愕の事実。

星型エンジンにはマスターコンロッドがあって、それに残りの6個のサブコンロッド(7気筒X2=14気筒の栄エンジンの場合)が6個のピンを介して接続されているのは知っていましたが、それぞれの気筒で必要なストロークが微妙に違うため大端部の中心からのピン位置が違うのを初めて知りました。これはシリンダー中心軸に対するコンロッドの傾きが全気筒で違うためで、コンロッドは6個共同じものなんですが(いや、違うのか?理解不足です)圧縮比が揃うようにピン位置がずらしてあるそうです。(つまりマスターとなる3番気筒を除く6気筒のコンロッド大端部のピン中心がマスターコンロッドの大端部を中心とした同心円上にないのです。あーうまく伝えられん。つまり、マスターコンロッドに残り6気筒のコンロッドを綺麗に7等分して取り付けたとしたら、上死点に届かない気筒ができちゃうんです。) 

だから14気筒もあるのにアイドリングが2気筒のハーレーのように不規則なのかも。

これは買って損しませんぜ。 もうこれはムックじゃなく設計用の解説書です。

星形レシプロエンジン大好きな人は騙されたと思って読んで下さい! 

 


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コメント 14

さる1号

それぞれの気筒でストロークが微妙に違う???
知らなかった・・・・
これは興味深い本ですね、読んでみたいな^^
by さる1号 (2015-08-08 07:13) 

HIRO

こんにちは。
書店で立ち読みしましたが、高いのが...

ウチのオートバイクラブの初代会長が、仕事での豊富な車の塗装技術を買われて?零戦の復活の某仕事に関わった事があるそうですが、最新のCAD/CAMとかの技術をもってしても、栄エンジンは職人仕事が必要で手に余った様です(凄)
by HIRO (2015-08-09 00:37) 

TAKOぼん

はじめまして ゼロ戦に釣られてきました
うちにも ゼロ戦関連の雑誌 本 山ほどあります。
昔 里帰り飛行したときは 寒い中 八尾飛行場までみにいきましたよ。 実機のエンジン音は 腹に響きました。ゼロ戦のエンジン音のレコードも持っています。(今はプレイヤーがないので 聞けませんが)
外で飛んでいるのを録音したバージョンと コックピット内の音のバージョンです。
部屋にはゼロ戦の写真と 海軍機の数点の絵 パソコンモニターの下に プラモが1機あります。
この雑誌 すぐに注文しました!
情報ありがとうございました!!
届くのが待ち遠しい!
by TAKOぼん (2015-08-09 14:21) 

MHR

さる1号さんありがとうございます。
この本を読んで今まで感じていた違和感の正体がわかりスッキリしました。だって頭のなかで廻るコンロッド、ちゃんと動かないんですもの。マスターはちゃんと円運動するのに他のは搖動するだけで丸く動かない・・・。(実際はだ円運動)
今度キャドソフトで動きをシュミレートしてみます。
by MHR (2015-08-09 21:46) 

MHR

HIROさんありがとうございます。
よくもまあ70年前にこんなもん造ってたと思います。しかも計算尺で。そういえばホンダのRC6気筒とかもタペット調整ですら職人芸が必要みたいですね。
でも他の本を見ると連合国はもっと凄いもん(星形28気筒とか)造ってたのに驚きました。勝てるわけないやん。
by MHR (2015-08-09 21:51) 

MHR

TAKOぼんさんありがとうございます。
私が見たのは龍ヶ崎飛行場で、P51と模擬格闘戦をして旋回半径の小ささと離発着距離の短さに驚愕しました。なにしろP51は小さく廻ることが出来ないため航空法の関係で宙返りができないとかありました。(零戦は見事に回りました)
エンジンかけた時の白煙とパスパスパスと言う排気音は忘れられません。
実は今度は連合国側のエンジンの本も買ってしまいました。星形28気筒なんてものを実現する国相手によく喧嘩をふっかけたものです。
by MHR (2015-08-09 21:57) 

TAKOぼん

MHRさん こんにちは 着ました 見ました 読みました!
DVDもよかった!
レストア中のエンジンに機体が見られて感動です。

主脚をだしているときに 目印棒がニョッキとでてくるのは いままで知らなかったです。
 絵や写真ではわからないところは 動画が補ってくれてわかりやすかったですね。 なんと言っても 実物はすごい!!
すごくよかったです!

アメリカも 映画撮影用に実機をいっぱい残しておけばよかったのに  戦中の恨みで むきになって徹底的に壊したみたいですね

by TAKOぼん (2015-08-11 18:17) 

MHR

TAKOぼんさんありがとうございます。
困ったことにこのシリーズ、時を追うごとに内容が濃くなっていて、栄エンジンラブからブリストルのスリーブエンジンとか、DB501とかに浮気、と言うか本気になってしまいました。
飛ぶとこ見にアメリカ行きたいです。
by MHR (2015-08-12 20:56) 

HIRO

こんにちは。
自分も竜ヶ崎は行きました。
最初のエンジン始動の時には、展示場所近くに居て観たし、その後は滑走路脇で1眼2台とビデオにコンパクトカメラぶら下げて…(笑)
P51と同時に滑走を開始して、一寸滑走しただけで“ふわっ”と浮いたのは感動モノでしたね(艦載機と陸上機の違いもあるでしょうが)
成田の航路に近いので、レーダーに掛かる高さは御法度という縛りがあったとかで、零戦は垂直上昇旋回を奇麗に決めて、P51は大馬力エンジンの快速とかを見せてくれました。

厚木の基地祭で、テキサン(映画とかで日本機の代役をしたりする練習機)の飛行展示をした時に、テキサンの生産機数が、零戦の生産機数より上回っているという話を聞いて、(基本的な工業力で)勝てる訳無いなと(哀)
by HIRO (2015-08-16 11:52) 

MHR

HIROさんありがとうございます。
まさに同じ光景を見てたんですねー。
私は駐機している2機を見比べた時、工業力の差を感じました。
P51の鏡のような機体に比べて零戦の羽布張りのような凸凹の機体の華奢なこと。(まあその分軽いわけですが)特に差を感じたのが脚カバー。零戦の薄焼きせんべいのようなカバーに対してP51のは中空のモナカのような立体モノ。
あれに勝てると思っていた軍人たちの頭はどうなってたんでしょうね。
by MHR (2015-08-16 14:03) 

GSX-R1100 1988

こんばんは

はい! 騙されたと思って、買いました。 (w

メカ好き小僧(実は爺)には、たまりません。

難しい所は、判りませんが、DVDが補ってくれました。

良い買い物でした。

ありがとうございました。
by GSX-R1100 1988 (2015-08-18 23:48) 

MHR

GSX-R1100 1988さんありがとうございます。
別の場所で88GSXR1100というペンネームつかってますので親近感を感じます。
騙されていただきありがとうございます。
GSX-R1100持ってらっしゃるならわかります。あの栄のシリンダーとかヘッドの細かいフィンに魅せられてらっしゃるんですよねー。きっと。
私がGSX-R買ったのもあのシリンダーにマイッたからですからねー。
by MHR (2015-08-19 01:47) 

GSX-R1100 1988

この本を買ったのは、MHRさんのコンロッドの説明を読み、どうしても見てみたくなったわけです。

思った以上に複雑でした。

GSX-Rは、カタナの車検に行ったらGSX-Rに化けて戻って来たと言う経緯です。 (単なる馬力崇拝者です)

購入後、カウルをはぐったら、凄く細かいフインだったので、折れないかと心配になりました。

でも、『魅せられる』と、おっしゃるのもわかります。
綺麗な機械物は、好きな方です。

CB750(K)や、RS750の、エンジン回りも綺麗でしたよ。
何より、仕上が丁寧でした。

長文となりました。
申し訳ありません。

では、益々のご活躍を。
by GSX-R1100 1988 (2015-09-10 22:10) 

MHR

GSX-R1100 1988さんありがとうございます。
やっぱり空冷エンジンは美しいですよねー。
今後出てこないのは残念です。
大事にしましょう。
by MHR (2015-09-11 21:05) 

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