地域の神事 お社口祭 [愛知県豊田市 旧下山村へようこそ]
備忘録です。興味のないかたは飛ばしちゃってください。
農家が多い田舎では、四季折々に神様に祈念または感謝をする「お祭り」が何回もあります。ただ、都会で言う祭りとは違い、縁日とか神輿とか奉納などがない純粋な「祭事」のことを指す場合が多いです。
8月14日は本来8月末に行われる「お社口祭」でした。神主さんの都合で今年は早くなりました。
「お社口」というのは、地方をサイクリングする人はきっと一度は見たことがあると思いますが、村の入り口で災厄をくい止めるために祭られている小さなお社のことです。
最近は市町村の合併などで村境自体が無くなりつつありますが、細い道路だと峠などに道路をまたいで注連縄(しめなわ)が張ってあるところもあります。
さて祭りですが、まず飾り番と呼ばれる今回の祭りの準備係が一週間前に集まって注連縄(しめなわ)をなって、神社に飾るお供えものの係をきめます。
最近ではコンバインを使ったコメの収穫時にワラは自動的に裁断されて田んぼにすき込まれてしまうため、一部を手で刈り取って注連縄用のワラを残してあります。 まさかワラが希少品になる日がこようとはねえ。
親分がなったメインの大注連縄。社が小さいのでこれでも大注連縄です。
今回は親分が一人でなうところをみんなで取り囲んで縄のない方の勉強会となりました。
これが「神饌」と呼ばれるお供え物の一覧表。米から始まり、酒や餅、魚や野菜などをお供えします。
我が村では、3月の祈年祭から始まり8月のお社口祭、10月の例祭、年末の新嘗祭(歳末祭と併催)と年4回のお祭りがありますが、祭りによって神饌が違うので、こういう一覧表にしてあります。
ただし、お社口祭は神社庁が開催を指示する正式なお祭りではなく、地域のお祭なので神饌の決まりはないため今回は例祭に準じました。
これを今回は飾り番の8件で振り分けます。
わたしは「海の魚」の担当になりました。
さて祭りの当日。
35件の村人全員が朝8時に集まって、掃除と準備を行います。
さて、神饌には並べる順番があります。(これがみなさん覚えらえずに毎回困るので写真にしてスマホに入れてきました。実際今回大活躍です)
特に魚は頭を内側に、腹を神様のほうへ向けなくてはいけません。
ただ、このまま神饌を直接お社に並べるわけではなく、神事が始まってから神主が二人の村人の手を経由して保管場所から手渡ししてお社に並べるという手順があるため、準備するときは最終的にこの姿になるように並べておく必要があります。
一年ぶりにみたらかなりおんぼろになってました。そろそろ建て替えが必要かも。
ひょっとしたらと思い「ポケモンGO」を立ち上げるも何もなし。そりゃそうだよねえ。
みんなでああでもない、こうでもないとにぎやかに並べていきます。
取り合えずこれでいいという結論に。魚は祭り直前に飾らないと猫やサルやタヌキに持って行かれるのでまだ飾ってありません。
これで準備完了。以下次回のための備忘録です。
川の魚(まだ載せてません)、海のもの、(昆布など)、山のもの(キノコなど)、野菜
これで準備完了。
神饌を飾って(献撰といいます)、祝詞(のりと)、撤饌(てっせん:飾ったものを片付ける)と事を運び、十五分ほどで終了。
このあと集会所でお神酒を一口ずつ飲んで後かたづけして今年のお社口祭は終わりです。
次にここを訪れるのは一年後。それまでお社が無事に建っていればいいのですが。
神饌はこの後スタッフがそれぞれ持ち帰り、おいしくいただきました。
次のお祭りは10月、収穫に感謝する「例祭」です。
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