XLR250Rバハ レストア50日目。ホイールベアリング交換とスポークトルク管理。 [88’HONDA XLR250R MD22]
今日は先日ベアリングを交換したスプロケットキャリアにギアを本締めして、前後ホイールのベアリング交換、先日購入したスポークトルクレンチでスポークの本締めを行いました。11時スタート。
まずは仮組みしておいたスプロケットのボルトナットを37Nmで締め付けます。
が、何故か1個だけ全く締まらずにソケットが空回りします。よく見ると6個中5個は頭が14mmなのに、1個だけが13mm!
袋を見ると1個だけ品番が違います。正規は90309-KZ9-003なのに、1個だけが90309-GE2-000でした。どうやら在庫がなくて1個混ぜたようです。こいつはNSR50用とのこと。まあ同じM8用なんですが、1個だけ13mmのスパナが必要というのはねえ。なので1個だけ状態のいいものを再使用しました。
スプロケット完成。
次にリアホイールのベアリング 96140-62030-10を交換します。前回ベアリングは抜いてありますので打ち込みだけです。
6203という規格品ですが純正部品は片面シールなので
シールされていない側にモリブデングリスを充填。
29mmのソケットでいっぱいまで打ち込みます。
ダストシール91252-428-000を打ち込んで後輪右側ベアリング交換終了。
ホイールを裏返して、サビを落として亜鉛塗装しておいたディスタンスカラーを入れます。
左側も同じベアリングです。
打ち込みすぎるとディスタンスカラーに押されてベアリングが回らなくなるので打ち込み深さを測定。
19.8mmかな。
ベアリングの厚さは12mmなので、端面から7.8mm打ち込むとドンづきですので0.5mmの隙間を作って7.3mm打ち込みましょう。
測りながらギリギリまで打ち込んで完了。ベアリングがスムーズに廻るかどうか確かめておきます。
まだ弾力があるので再使用するスプロケットダンパーゴムをセットし
スプロケットキャリアを押し込んで後輪完成です。
次に前輪にかかります。
ダストシールを抜き
プーラーでベアリングを抜きます。
ベアリングは再使用可能な状態でしたが交換します。
ディスタンスカラーもサビ無し。
スピードメーターギア側(右側)はダストシールが固着してたのでベアリングと一緒に抜き出します。
ありゃ~メーターギアフランジが曲がっちゃった。
ダストシールも切れちゃいました。
曲がったプレートは板金修理。
こっちのベアリングも良好だけど交換。
グリスを拭き取り
新品ベアリングとダストシールを用意します。
フロントベアリング96140-62020-10。 6202Uという規格品です。
コイツらも片面シールなのでモリブデングリスを充填。
まずディスク側のベアリングをシールを外側にして、ソケットを使って途中まで打ち込みます。途中で止めたのはディスタンスカラーの調整をこっち側でやるためです。(最初はこっちをドンづきまで打ち込もうとしたんですが、反対側にスピードメーター駆動用のギアが付くためそちら側基準に変更)
ひっくり返して、内部に腐食防止のためグリスを塗っておきます。本来片面シールは内側にオイルが充填されてるという前提で使うものですよねー。前後輪は組んでしまうとグリスを充填できないので両面シールを使うべきです。
ディスタンスカラーを入れて
ドンづきまでベアリングを打ち込み。
スピードメーター駆動用のプレートを入れて
ダストシール91258-410-013で押さえ込みます。これでメーターギア側完了。
ひっくり返して、途中まで打ち込んでたベアリングを後輪同様測りながら打ち込みます。
ベアリングがスムーズに廻るか確認。
最後にダストシール90755-229-003を打ち込みます。
これで前輪ベアリング交換完了です。
が、ホイールのスポークをきちんと張ってなかったので、先日購入したスポーク用のトルクレンチでスポークを増し締めします。
スポークニップルの規定トルクは0.38kg・cm=3.8Nm。
ニップルサイズは6.1mmだと思ってたのに実際はXL500Sと同じ5.8mmでした。
まずはこのレンチの最小セット値である3Nmで締めようとしてびっくり。一応走れるぐらいには締めたつもりのニップルでしたが全く締まってない。とりあえずホイール一周でニップル半回転ずつ締めていったんですが、なんと3Nmに達したのは20周後。つまりニップルが10回転しました・・・・。人の感性はほんとに当てになりませんねー。その後さらに3.4Nmで3周、3.8Nmで2周と締め込んでいき4時間かかってやっと剛性のあるホイールに。
このレンチ買って正解でした。工具はエライ!
これでやっと本当に前後輪が完成しました。
本日の作業時間6時間 作業時間累計152時間/50日。
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ニップル専用トルクレンチですか~
ネジ部が錆びていたら使えませんね。(笑)
勿論、すべて新品に交換が前提なのでしょうが。
錆予防のため、私は組む時にネジ部にグリスを塗っていますが、これはトルクにどの程度影響するのか?
そもそもグリス塗ったら緩み易くなって良くないのか?
私は専用トルクレンチありませんので、従来の方法でギターのチューニングのようにスポークを叩いて音の高さで判断してますが、規定トルクに締めた時にどんな音になるのか知りたいです。
by 二兎を追う男 (2018-04-21 00:01)
二兎を追う男さんありがとうございます。新品で組むか、一度緩めてからじゃないと多分駄目ですが、どれぐらい締めるのか体に覚えさすのに有効だと思います。スポークの袋にグリスも塗るように指示されてますし、それによって緩むこともなさそうですね。ただ、実際トルクレンチを使って思ったんですが、市販のニップルレンチ、短すぎ。このトルクレンチぐらいの長さがないと手の感触だけでは一定のトルクで締めることができません。どこか長いトルクレンチ出してくれないかなー。
今回最初は叩いて張りを見たんですが、このストレートスポーク、ニップルがゆるゆるでも「カンカン」という音が出るので全く当てになりません。振れを無くすことも含めてすべてのスポークのハブからニップルまでの長さで見るのが正解だと思います。
by MHR (2018-04-21 21:10)