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4年越しのやるやる詐欺に終止符 ギアオイルを消費するKS2のエンジンオーバーホール4日め。 クランクケース分割。 [89’KAWASAKI KS-ⅡKMX80-A2]

またまたサボってしまいました。少し体調が戻ったので作業再開です。


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先日外れなかったシフトドラムのリテーナー(パーツリストでは「ホルダー」となってました)。5mmの長い六角レンチが見つからなかったので


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自転車のシートポストで延長し無事外れました。マニュアルによるとネジロックが塗ってあるみたい。


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こういう構成でシフトドラムに嵌合しています。シフト時に引っかかるピン(6速なので6本)は刺さってるだけなので紛失しないよいうに保管します。


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裏にはノックピンが刺さる穴があります。


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こちらがノックピン。圧入してあるようで手では抜けませんでした。(小さい方の穴は開いてるだけです。)


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この花びらみたいなのにローラーが押し付けられて変速したギア一を固定します。小さな凹みはニュートラル?


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クラッチハウジングの奥にスナップリングがあるので外します。


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これで右クランクケースから外さないといけない部品は全て外れました。


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左クランクケースにはあと一つ部品が残ってます。


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スプロケットのカラーを抜きます。


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奥にOリングが入ってるので抜きます。奥の溝に入ってるのでなかなかうまく抜けませんでした。ピックアップツールが必要です。


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カラーにはOリングを避けるためのテーパーが付いてます。(つまりこっちが奥側)


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これでクランクケースを割る準備完了です。


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クランクケースは左右分割なので、エンジンスタンドから外して左側を上にして、クランクシャフトの分木片で浮かして置きます。(クランクケースの締め付けネジは全てこちら側にあります。)


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ボルトはすべて3番のプラス頭の6mmです。クランク周りに4箇所。


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シリンダー前方に1本。


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シリンダー後方に1本。


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スプロケット後方上部に1本。


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スプロケット後方下部に1本。


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エンジン下部に1本の計9本です。


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プラス頭なので当然ショックドライバーを使いますが、標準のビットだと本体が邪魔をして届きませんので


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このためにモノタロウで購入してあったロングビットを使います。2番と3番を購入。


P7032830.jpg8本はすんなり緩みましたが1本が渋い。錆びてました。


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名車再生のエドに倣い、ダンボールにねじ位置を記録。しようとしたら9本全部同じネジでした。カバーもそうだったしカワサキ偉い。


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さて、クランクシャフトはベアリングに圧入されているので、ボルトを抜いただけではクランクケースを割ることはできません。プレスで押し出そうにも、クランクケースが合わさってる時点で無理な話です。(片方が取れて初めて合わせ面を受けることができる)


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サービスマニュアルによって、ここで初めてここの合わせ面の溝(みぞ=すきま)の意味がわかりました。ここにマイナスドライバーを突っ込んでこじれですと。


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しかーし、そんな原始人みたいなことはやりたくないため、新兵器を導入してあります。ストレートのクランクケースセパレーター。クランクシャフトをクランクケースに圧入してあるベアリングから押し出す専用工具です。


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構成部品。


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クランクケースに足を取り付けて


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クランク端を守るためワッシャーを置いて


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このようにセットし、真ん中のネジを締め込んでいきます。つまり、右クランクケースのベアリングから左クランクケースが付いたままのクランクシャフトを押し出すのです。

昔はクランク端を叩いて押し出したりしましたが、それをやると強度が意外とないクランクが曲がってしまうのですよー。


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だってクランク、特に2ストの組み立てクランクは、このように3本の棒を2枚の円盤に圧入してあるだけですから。両側から圧力をかけるなんて以ての外(もってのほか)です。

このセパレーターを使ったやり方だと、力が加わるのはクランクシャフト端面からベアリング圧入部分までの軸方向だけなので、クランクシャフトにはなんの無理もかかりません。


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が、液体パッキンでくっついてる左右クランクケースはすんなり割れないので、ここで原始人の力技をプラス。


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開いてきました。


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パコンという手応えとともに右クランクケースが外れました。クランクとミッション関係はすべて左クランクケースに残りました。


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1速ドリブンギアを外します。


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5速ドリブンギアを外し


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シフトフォークとシャフトを抜きます。


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あとはごそっと抜けました。下側がドリブンギア(アウトプットシャフトとシフトフォーク)上がドライブギア側。組付けはサービスマニュアルを頼りましょう。


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左ケースに付いてるのはクランクシャフトのみとなりました。


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さあこっちもセパレーターで抜きましょう。サービスマニュアルでは、クランクウェブの間にクランクピンが曲がらないように専用のスペーサーを挟んでプレスで押せと書いてありますがそんな野蛮な。


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で、こっちもセパレーターで押し出そうとしたら固いのなんの。ケースを立てて体重をかけたらやっとグギグギ言いながら抜けてきました。これやばいんじゃ?。


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やったあ抜けたー。


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これが抜けない原因かー。ベアリングがクランクシャフトに食いついてました。つまりケースからベアリングが抜けたのです。これは後でプーラーで抜かないといけません。(よくあることらしくサービスマニュアルにはシャフトからベアリングを抜いてケースに圧入し直せと書いてあります)


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とりあえず最終目的地に到達。このオイルシールの交換です。


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右ケースはベアリングの奥にオイルシールがあります。(これが本来の姿)


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クランクケースの臓物すべてがここに。コイツラは洗浄して組み付けるだけです。(ベアリング抜かないと)


さあ、あとどこまでやりましょか。走行距離は1万キロ弱なのでどのベアリングも生きてました。でもせっかく開けたんだから全交換したほうがいいよなあ。(もちろんオイルシールは全交換します。)

エンジンが降りているうちに車体もきれいにしたいし。


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