SSブログ

もっときちんと宣伝しようよ、マツダさん。アクセラにi-stop装備! [車、バイク]

 axera.jpg

(上の写真をクリックするとマツダのアクセラのページへ)

マツダアクセラに先のモーターショーで披露されていたi-stopが搭載されました。

ところがネットで検索してもどこのブログでもただの「アイドリングストップ」としか紹介されていません。恐ろしく評価が低いのです。勘違いも多いようです。燃費の向上率だけで比較されてもねえ。アイドリングストップって燃費向上のためだけじゃなかったはずでしょう?。

これはプリウスの存在があまりにも大きいせいですが・・。そりゃハイブリットと比較されちゃ燃費の向上率は知れたものですから、プリウスと同額の車両価格がネックになるのは当たり前です。

しかし、このアイドリングストップはただのアイドリングストップじゃありません。見方によっちゃハイブリットの搭載以来の新技術ではないでしょうか。

なにしろ、アイドリングストップ後のエンジンの再始動にセルモーターをちょびっとしか使わないんですから。

これはクランク角センサーや、カム角センサーなどで細かく電子制御された現代の直噴エンジンの機能を利用したもので、エンジンを停止するときにクランク角を正確に制御して、1気筒を圧縮上死点を少し超えた状態のまま停止するのです。このときは当然、燃料の噴射と点火はカットします。こうすることで空気を圧縮したままのシリンダーが生まれます。まあ、通常のエンジンでも必ず圧縮行程で停止した気筒ができるわけですが、これを圧縮上死点を過ぎたところで毎回正確にとめるのがミソ。(停止には発電機をブレーキ代わりにしているようです。)

エンジンを再始動するときはこのシリンダーに燃料を噴射してセルを0.3秒ぐらい回して点火するわけ。そうすると当然爆発しますのでクランクが回転し、セルモーターをずっと回した状態と同じになるのです。4気筒の場合クランク1回転に2回爆発しますので、1回目の爆発で最低180度クランクが回転すれば次の爆発が連続して起こり、あとは通常のようにエンジンは始動します。まあ、通常の始動のように高速で何回転もさせることはできないため、かからないこともあるようで、通常のセルモーター始動もバックアップで併用してますが。以上を完全自動で行って10パーセントほど燃費が向上するということです。(よーく考えるとわかりますが、普通のエンジンではこの始動方法は使えません。なぜならバルブを閉じて圧縮状態のシリンダーに燃料を送らないといけないから。通常のインジェクションはバルブの手前で燃料噴射しますから燃料は閉じたバルブで通せんぼされてしまいます。閉じたシリンダーに直接燃料噴射できる直噴エンジンならでこそ実現できた技術です。さあみんなで褒め称えましょう)

手動で、発進のたびにいちいち大電流を消費するセルを回すのに抵抗を感じてアイドリングストップをしなかった人にとって、待ちに待ったとにかくすごい技術です。

すべての車種に搭載した上で、マツダさん、もっと宣伝しましょうよー。


nice!(2)  コメント(5)  トラックバック(0) 
共通テーマ:自動車

nice! 2

コメント 5

ぱりだか

相変わらずマツダやスバルは凄い技術力が有るのに宣伝が下手だなあ。
まあトヨタみたいにたいしたことが無い車を、さも魅力的に見せるよりは正直で良いと思います。
だけどこの技術をもっとPRしないと勿体無いなー!
by ぱりだか (2009-06-18 21:08) 

kanchi

素晴らしい仕組みですねぇ!

私はてっきり大型トラックなどに装備されているエアタンクに圧縮された空気をエンジン稼働中に貯め込んで、それを再始動に利用しているのかなどと思っていました。

上死点付近にピストンを停止させる云々のくだりをを読んで思い出したんですが、スズキの3気筒2スト・エンジンの逆回転してしまうエンジンがありましたよね。

あれはある種名機のようで、軽のダートラに出場していた連中が、解体屋巡りをして探して廻っていました。

それにしてもマツダさんと担当の広告会社は、上手く素人向けにアイドルストップ機構に投入された技術をアピールする宣伝を考えつかなかったんでしょうか。このままじゃ技術オタク的な人にしか賛美されませんよね。
by kanchi (2009-06-18 22:33) 

MHR

ぱりだかさまありがとうございます。
マツダはデザインは最高ですが、どうしても同じ価格帯の他社の車に差をつけるだけの特色が無いように思います。
でもこのi-stopは世界で唯一のロータリーエンジンやカペラデイーゼルに積んでいたプレッシャーウェーブスーパーチャージャーなど、他社に先駆けて(というか誰も真似しなかった=コスト割れの技術)を完全に凌駕した技術だと思います。もっと自慢してもいいですよね。
でもトヨタの部品を設計している弟がいっていた、「乗る人間にとっちゃ、どんな技術使ってるかなんてどうでもいいことなんだよなあ」
が現実なんですねー。

kanchiさま、ありがとうございます。
確かにジムニーにそんなのがありましたねえ。
ピストンバルブの2サイクルのオートバイもけっちんの反動で逆回転するやつもありました。マフラーから吸気してキャブに排気しちゃうので笑っちゃいました。
アクセラのコマーシャル。あれじゃどんなにすごい技術使っても、お客さんにはよくわかりませんよね。
by MHR (2009-06-20 00:40) 

愛知のイナ

よくよく考えると凄い事をサラリとやってしまう辺り
さすがにマツダだと感心しますし
そして、CM下手な所も
さすがにマツダだと関心します。

たしか、国産乗用車初の合せガラスもマツダ
by 愛知のイナ (2009-06-21 12:26) 

MHR

愛知のイナさまありがとうございます。
RX-7が出たときはぶっ飛びましたねー。新聞の見開き使ってリトラクタブルライトのかっこいいスポーツカーがバーンと。まさか国産車だとは思いませんでいた。私は当時自動車の整備書の精密イラストの仕事をしていましたので、ロータリーエンジンより、ラテラルロッドじゃなくワッツリンクを使ったリジットのリアサスに興味を持ったことを覚えてます。
ぱりだかさんも言ってますが、等速ジョイントを日本で初めて実用化して量産FF車(ff-1)や4WD(レオーネ)を実用化したスバルやCVCCで初めて排気ガス規制をクリアしたホンダ、量産車に始めてターボを載せた日産など、販売面だけでトヨタに勝てないメーカーも胸を張ってがんばって欲しいものです。
by MHR (2009-06-21 15:44) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

にほんブログ村 バイクブログ バイクいじりへ
にほんブログ村
にほんブログ村 車ブログ 車 修理・整備へ
にほんブログ村
にほんブログ村 バイクブログ BMW(バイク)へ
にほんブログ村