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2010年 S110V ダイハツハイゼット4WDのユーザー車検準備 [H9(97)年ダイハツハイゼットバンS110V]

ガスイーターのエスティマのサブカーとして、2年間頑張ってくれたハイゼット。

1月17日に車検が切れます。

いつもならうちの車を世話してもらっている近所のモータースに出すのですが、今年は余分なお金がありません。実は12月にエスティマの車検をとったばかりなのです。エスティマを購入してすぐスタッドレスを履いて雪道でスリップ。後先考えず、4WDのこの車を購入したので1ヶ月も開けずに2台の車検が重なってしまいました。しかも2月にはBMWR100RSの車検も・・・。つまり3ヶ月連チャンで車検が続くわけで。アホか、2年前の俺。

そこでいまさらながらユーザー車検に挑戦することにしました。(エスティマの車検切時はまだ学校に行っていたので、ユーザー車検は無理だったのです。)

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インパクトレンチで 前輪を外し、ブレーキパッドの残量を確認。左右とも8mmあったのでOKです。(前回の車検で交換済み)ローターもまだまだ大丈夫でした。キャリパーはブ レーキの引きずりもなく動きも良好ですのでオーバーホールは今回パス。ホースのひびもありません。タイヤ溝は左右とも5mmあったのでOKです。これを左 右の前輪で行いました。

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このハイゼットは4 輪駆動なので前輪にはドライブシャフトがあり、当然ブーツがあります。こっちはデフ側。ひびはありません。(内側は上下に動くだけですので曲げが少ないた め破れにくいらしいです)

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で、こっちは車輪 側。こちらはハンドルをきると無理やり曲げられるため内側よりも破れやすいのですが、こっちも問題なしでした。これが破れると大きな出費を強いられます。 左右内外で1万円ぐらい。しかもドライブシャフトを抜かないと交換できません。(最近シャフトにかぶせて接着するタイプの分割式のブーツがありますが、値 段が約2倍となるのでわたしにゃ無理です)ブーツが破れるとグリスが飛び散るため、車検には通りません。

今度は前輪2輪と後輪一輪にストッ パーをかけ、残った後輪1輪を浮かせインパクトで後輪を外します。

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生まれて初めて車の ドラムブレーキを開けます。まず真ん中の割りピンを抜きますがその前にナットとシャフトに合いマークとしてポンチを打ちます。

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これは、こんなでか いナットのトルク管理できるほど大きなトルクレンチが手持ちに無いからで、代わりに長いメガネレンチで元の位置まで締めるわけです。

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緩めるにはこんなサ イズのメガネが必要でした。36mmのナットです。体重をかけてやっとこさ緩みました。

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ナット、スプリング ワッシャー、ワッシャーを取り去り、タイヤストッパーが効いているのを確認してからサイドブレーキを緩めます。(当然ですがサイドブレーキはドラムの内側 で広がってドラムの回転を止めてますので、このままではドラムは外れません)あとはドラムを揺さぶりながら手前に引っ張ればずるっと抜けます。車種に寄っ てはドラムが段付きになっていて、バックプレートの穴から工具を突っ込みブレーキシューを緩めないと、ドラムの縁が引っかかって抜けないものもありますの で注意。幸いこの車種はドラムがストレートだったのですんなり抜けました。

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2年ぶりに日の目を 浴びたブレーキシュー。ブレーキダストが積もってました。エアで掃除します。(左が車両上方です)

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ブレーキシューの一 番薄いところの厚さを測定。左右輪とも3.5mmあったのでOKです。限界は1.5mmぐらい。

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ドラムも点検。ハイ ゼットの場合、ドラムがハブを兼ねているため、ホイールボルトはドラムに付いてました。

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ドラムのしゅう動面 は良好。もしボルトが折れたりなめたりした場合、この形式だとボルトをハンマーでたたき出せば簡単に交換できます。ライトエースでボルトを折ったときはハ ブを抜かないとだめだったため大変でした。

さて、ここでドラムブレーキの構造を一席。車の場合サイドブレーキがあるためと、クリアランスの 自動調整機構があるため、バイクと違い複雑です。

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ここがブレーキ シューの支点です。ここまではバイクと同じですが。

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こっちが力点。油圧 シリンダーです。ブレーキをかけるだけならこの2点があればいいのですが、車の場合これにサイドブレーキが加わります。下の弧を描いているスプリング状の パイプがサイドブレーキワイヤーです。

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サイドブレーキを引 くと、このRと描かれたレバーが左ブレーキシュー上側(2個上の写真の左側にあるCリング)を支点として内側に引っ張られ、上にあるロッドを右に押し出す と同時に、反作用で左側のシューをドラムに押し付けます。

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レバーはスプリング の下のロッドを右側に押します。そうすると右側のブレーキシューが押されてブレーキが掛かります。サイドブレーキはこれで効きますが、さらに右のブレーキ シューの影に見えている細かいギアが次のラッチに引っかかり、ロッドと右のブレーキシューとの間を一定に保つのです。これがドラムブレーキの隙間の自動調 整機構です。

つまり、ブレーキシューが減ってドラムとの間隔が開いても、サイドブレーキを引くことで自動的に隙間が小さく(=シューが開 く)なるわけです。まさか軽4輪の貨物にもこんな高度な仕掛けがあるとは思いませんでした。

ただこの仕掛があるため、シューを外すのは大変 手間がかかります。

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右にあるピンを90 度回して板バネをはずし、ひっかかっているスプリングをすべて外してロッドを抜き、Cリングを外してレバーを外して・・。

で、今回は分解は パス。エアブローして清掃します。もしオイル漏れがあればシリンダーをオーバーホールする必要がありますが(昔はこれを2年ごとに義務付けてました)まめ に点検することにして今回はこれまたパスします。

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ドラムをつけてワッ シャー、スプリングワッシャー、36mmナットを取り付け、ポンチマークが合うまで締め付けて、割りピンを入れて終了です。点検だけならディスクブレーキ より簡単かも。

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フロント、リアとも デフからのオイル漏れなし。右上に見慣れないスプリングがありますねー。

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LSPVという荷物 の荷重に応じて前後ブレーキ配分を調整するバルブです。空荷の時は車高が上がるためLSPVバルブは下方へ引っ張られます。そうすると後輪への油圧が減少 しロックしにくくするわけです。まさか軽4輪についてるとは。レーシングマシンを作るときにこのバルブを解体屋から拾ってくれば、前後ブレーキ圧の配分装 置が簡単に作れます。

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ここまでは順調に いってましたが、ついにダメダメを発見。エンジンとミッションの継ぎ目からオイルが漏れてます。エンジン側からなのかミッション側からなのか、ミッション をおろしてみないとわからないため、とりあえずアンダーカバーを作ってウェスを詰めてごまかそうかと思います。

ちなみにバイクのドカティ F1のアンダーカウルは、漏れるオイルを受け止めるためにあると聞いたことがあります。そういえば内側にはスポンジがあったような・・。

そ ういえば弟のドカティモンスターも、新しいバイクなのにオイルが駄々漏れしてますねー。

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そろそろ病院と職安 に行く時間なので最後にエアクリーナーを点検。

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げ・・・・。ダイハ ツに寄ってエレメントを頼まなくっちゃ・・。(古い車なのとカタログに乗ってない特殊な車両なのでエレメントの在庫がありませんでした。NTTの専用車両 だったようです。そういえばリアシートがあるのに車検証上では2人乗りなんです。これ。)


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二兎を追う男

こちらも面白いですね~

しかし、ユーザー車検だと、車検場に持って行って、検査官(?)が、また同様なことをするのですね?
相当な手間ですねえ・・・

前にも書きましたが、カリフォルニアは排ガスチェック以外は車検無しですから。
いい加減だなあ・・・

なのでディスクパッドの減りなどは、金属同士が接触して異音が出て初めて気付くような情けなさです。


by 二兎を追う男 (2010-01-09 01:31) 

MHR

昔の車検ではみっちり調べられたようですが、最近では15分ぐらいで済むらしいです。何しろ私の青春時代では全塗装するだけで記載変更が必要でしたからねえ。今じゃ例えばバイクのホイールならブレーキ形式さえ変えなきゃ何やっても大丈夫ですから。いい時代になったものです。

by MHR (2010-01-10 00:45) 

1200

はじめまして
時々読ませていただいています。
とは言っても、6年くらい前に以前のHPでOFFバイクの
相談に乗っていただいたことがあります。覚えてないでしょうね。
 そのときはジャベル200を購入し現在はXLR250(MD20)
に乗ってます。他にはGSX1200SF,GOOSE350も所有しています。
 実は私も愛知で住所は一色町なので、暇さえあれば奥三河のパトロールをしていますので、下山村は良く通過します。作手の道の駅もよく行きますので、遇ったら声をかけてくださいね。私は歳も40後半でHPで書かれていることは、同じ世代なのでよくわかります。
 
by 1200 (2010-01-10 16:29) 

MHR

1200さまありがとうございます。
当時のペンネームを教えていただけたら思い出すのですが・・・。(記憶力が低下しているため思い出さない可能性が大ですけど)
掲示板はエッチな投稿のおかげで開店休業状態ですので見直すのも大変です。
作手ですが、あの道の駅ではよほど目立つバイクじゃないと多分わからないのでグース希望です。
昔は多かったですが、黒のモノサスR100RSも少なくなってきましたのでもし見かけたらとりあえず声をかけていただけたら・・。
近いうちに倉庫の在庫を整理しますのでXLRのパーツ持ってってください。
by MHR (2010-01-10 18:07) 

kanchi

私も新車は3年、継続は2年というのを忘れて購入して、同月に車検3台というのにハマっております。同時ですと経済的インパクトが大きいのです。なのでMHRさんの3ヶ月連続車検のダメージ度合いは理解できますよ~

学生時代にユーザ車検は何度か経験しており、当時は滅多にいなかったせいか、親切そうな方々に愛想を振りまきながら検査を進めていました。

スチーム洗車とブレーキ関連の分解点検を依頼した整備工場の方から頂いたアドバイスで記憶に残っているのは、

・スピードメータの補正量はテスター屋で確認しておくこと。落とされると、メータ交換しないと再検査してもらえない可能性がある。

・リア・ブレーキの検査の際はユーザ車検のラインのテスターは牽きづられ易いので思いっきりサイドブレーキも引いておくこと。

・排ガス検査用のセンサーの棒は排気管の中に挿入せずに、排気出口に立てかけて検査すること。

もっと色々アドバイス頂いたはずなのですが、寄る年波には勝てないためか、忘れてしまっています。
by kanchi (2010-01-17 14:06) 

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