雨の日には本を読もう 十二国記 [お勧め本]
シリーズ物で、終わってないのに書き手が逝去されて、もう決して続きが読めない物語があります。
私の青春時代の作品、ハヤカワの「銀河乞食軍団」(野田昌宏:ただ続きを別の人が引き継ぎ書いてらっしゃる模様)
最近ですとアニメが放映中に突然の訃報を知らされた「グインサーガ」(栗本薫)
でも作者が健在で、読者が次巻に期待していてもなかなか続きが出ないものも。
(以下、以前ホームページで紹介したもののリサイクルです)
「十二国記」小野不由美 講談社ホワイトハート文庫他 未完 月の影影の海(上巻)というこの壮大な物語の最初の1巻は、この放り込まれた荒れ果てた世界に信頼できる人もなく、道徳心が強いため盗みもできない陽子が、空腹や傷の痛みに耐えながら妖魔と戦い、悲惨なほどやせ衰えていくところで終わります。 このときのせりふが秀逸 「ダイエットなんかしていたのがばかみたい。」
下巻最後の陽子の成長ぶりに拍手!もし舞台だったらカーテンコールが鳴り止まないでしょう! きっかけは数年前にNHKでまとめて放映されたアニメ「十二国記」。一目ぼれです。(ただし原作とはかなり違いますが) 原作があることを知り本屋へ直行し、全巻を購入。
アニメでは、態度のでかい、意地の悪そうな12歳(実はプラス90歳ですが)の恭国王として描かれている珠晶(しゅしょう)が王になるまでの経緯を事細かに書いた冒険譚です。 妖魔が闊歩し、作物が採れず、生きる気力をなくした恭国の民達。主人公の珠晶はお金持ちの家に生まれたため恵まれた生活をしています。しかし、そんな生活に満足せず、国がここまで荒廃した責任を取らない大人たちにあいそをつかせ、自らが王になる決心をし、27年間も王がたたずにすさみきってしまった社会に敢然と立ち向かった、この少し生意気な、正義感の強い12歳の少女の物語は当時48歳の私をぶちのめしました。(十二国記の世界では王がいないと国がすさんでいくというルールが有ります。王になる条件はたった一つ。妖魔たちと戦いある場所にたどり着くこと。子供の珠晶は体力のなさを頭でカバーしていきます。) この物語を思春期に読んでいたら、真剣にこの社会を何とかしようと思ったでしょう。それだけのパワーを持った物語であり、主人公でした。
もしちびちび読むのでしたら必ず下の順番で読んでください。伏線だらけです。順番間違えると感動が薄れるかも。
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以上5年前にかいた感想文でした。
ネットで調べても、十二国記は作者の意思で「もう続刊はでない」と噂されています。
でも読者は待ってますよー。続きをお願いします。不由美様。
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