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エスティマ TCR10Wのアイドリングが下がらない。 [H8(96)年トヨタエスティマTCR10W]

H9年式の我が家の初期型エスティマ。

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燃費が悪いため、今まではGWや夏休みぐらいしか稼働しない、かわいそうなやつでした。

ところが就職した会社では通勤費が100パーセントでますので、久しぶりにメインカーとして復活。

ただ、ほぼ1年動かしてなかったため、その筋では有名な「アイドリングが下がらない」症状が出てしまいました。(前回の稼働はなんと昨年のGWに行った九州里帰りです)

原因はわかってますので早速修理にかかります。

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アイドリングはこの辺から下がりません。結果、暖機運転中の燃費がすごいことに。(この状態はまだいいほうで、最高1800回転になったことがあります。1800回転だと目の前で燃料メーターが下がっていきます。)

まずボンネットを開けます。

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すると、右側にあるエアクリーナーホースに刺さった、黄色いコーションラベルの貼られたメッキのパイプが見えます。このパイプが今回の犯人です。ちなみに、エアクリーナーホースに刺さっている先端部分はメクラで、ただメッキパイプ自身を支えるためだけに刺さってます。

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実はこのパイプ、通称「熱くなります」パイプといいまして、スーパーチャージャー車にしかありません。なぜなら、初期型発売当時はなかったスーパーチャージャー車を追加する際、フロントボンネットの限られたスペースにスーパーチャージャーやインタークーラーとそれに付随する複雑なパイピングを押し込んだために、本来NA車ではエンジン間近に設置されるスロットルボディやISCV(アイドルスピードコントロールバルブ)をエアクリーナーの真下に移動させるしかなくなり、結果としてアイドル制御のための温水のラインを追加せざるを得なくなったのです。つまりこのパイプ、主にアイドリングの回転数を制御する温水をISCVに流すために存在するわけですが・・・中に温水の逆流を防ぐチェックバルブらしきものがあって、そこが詰まるのです。

で、バルブが詰まると、水温で制御されているISCVへ温水が届かず、エンジンの暖機がすんでも「エンジンの温度が上がっていない」と判断されて、アイドリングは冷間時の高回転を保つわけで。

そこでどうするかというと、エアでパイプ内のゴミを吹き飛ばすのです。ただしさきほど書きましたが、チェックバルブがあり、このパイプは下からエアを吹きこまなければならず、上から(つまりボンネット側から)ではエアが通りません。

で、まずは、上の写真の左側から出ているホースを外します。外したホースはISCVへ行くパイプとなります。抜いた際にクーラントがこぼれますのでホースを8mmのボルトなどでふさいでおきます。

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今回は先日旋盤で削ってササクレだっていたアルミ棒を使用。やっと刃がきましたので、処女作品としてホースの内径に合わせて削り直しました。

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エアを吹き込む際、ホースを外した金属パイプ側からはゴミが混ざった水が吹き出しますので、ここには1mぐらいの内径8mmのホースを差して、先をバケツに入れておきます。

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次に、内径8mmのパイプでこういうのを作っておきます。

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次に車の下、助手席の後ろ側に潜りアンダーカバーの内側を見るとこういうゴムパイプが見えます。これが「熱くなりますパイプ」の反対側となりますので、クリップをずらし金属パイプから引っこ抜きます。この際金属パイプ側からはラジエターに入っているクーラントが際限なくこぼれてきますので、さきほど作った8mmのホースで塞ぎます。

ところが簡単にはいきません。

右手でホースを抜いた瞬間に左手で金属パイプ側を塞ぎ、さらに今度は、左手の指をはなした瞬間に先程のメクラ蓋を差し込むのですが、もしうまくいってもどうしても一瞬水が吹き出します。

もたもたしてるうちに結局、頭からクーラントをドバっと浴びてしまいました。後で頭を洗ったらタオルが真っ赤に。

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悪戦苦闘の末、なんとか止まりました。

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後は外したホースにエアを吹き込みます。

ここでまた悲劇が。

バケツに突っ込んでいたはずのボンネット側のホースがあばれて、もろにこっちに向いてしまい、車の下に潜って逃げ場の無い私に向かってクーラントを吹き出しました。もういいや。どーにでもして。

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というわけでこのように下着がピンクに。

あとはパイプを元通りに組み付けエンジン始動。

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作業前はエンジンの暖機が済んでも冷たいままだった「熱くなりますパイプ」を握ってみると、だんだん暖かくなってきました。成功です。

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アイドリングも下がりました。

これで燃費も改善されます。(はずです)

ちなみに前回の給油での燃費は7.2kmでした。

2014年1月追記

 

もっと簡単な方法がありました。こちらへどうぞ。 


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コメント 2

二兎を追う男

「熱くなりますパイプ」ですか、面白いですね。
水冷はクーラントが厄介そうですねえ・・
私もGLのラジエター外して清掃しようと思っているのですが。
完全に抜かないとダメですね。

燃費7.2キロ、Jeepの6よりいいですよ。
まあ、ガソリンの値段が倍近く違いますが。


by 二兎を追う男 (2010-04-29 22:39) 

MHR

二兎を追う男さまありがとうございます。
GLの場合たぶんアルミラジエターですよね。オートバイの場合クーラントはアルミ用を使わないと腐食してえらいことになるらしいです。同じ理由で洗浄剤もアルミラジエター用が必要らしいですから注意してください。
今日本はゴールデンウィークの直前のガソリン値上げで1リッター135円以上になってしまいました。特に145円以上するハイオクを食うBMWは大変です。
いいなあー。アメリカは。昔ハワイでレンタカーにガソリンを入れたとき、日本円で180円もしたのに驚きましたが、単位が違ってました。そちらでは1ガロン(約4リッター)でいくらなんですねー。
by MHR (2010-04-29 23:07) 

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