KSⅡのテールライト直流化準備。 [89’KAWASAKI KS-ⅡKMX80-A2]
KSⅡのヘッドライトとテールライトは、大型バイクのようにバッテリーからの直流で点灯させるのではない、発電機直結の6Vの交流点灯です。
ですので市販のLED球をポン付けしても、直流で駆動しているブレーキランプはつきますがテールランプを点灯させることができません。
テールへの配線にレクチファイヤ(整流器)を入れて交流を直流に変換してからテールに流す必要があります。
そのために、ダイオードブリッジという回路を作り、さらにレギュレーターを挟んでエンジン回転に合わせて増減する電圧を6Vに制御しなくてはなりません。
(世の中にはダイオードを入れて交流で点灯するように細工してあるLED電球もありますが、ポン付けした場合、ライティング系にレギュレーターのないKSでは耐電圧が不安です)
で、整流用に使う部品を買おうとしたんですが、LEDが入っていた箱をさばくっていたら昔大量に購入した電子部品が出てきました。
実はおなじく6V電装のホンダXL250Sの電装品を自作しようといろいろ部品を買っていた時期があり、それをすっかり忘れていたのです。(今じゃこんなに大量に購入できません)
うーん、どうやら当時の私は雑誌の記事かなんか見て、XL250Sの6V電装のコンバート用の12Vのレギュレートレクチファイヤとバッテリーレスのコンデンサーを作ろうとしたようですねー。 大容量のコンデンサーがいっぱい。
まず今回一番に必要だったメインパーツ。交流を直流にするダイオードブリッジ(ブリッジダイオード?)。この中に電流を一方向にしか通さないダイオード4個が入ってます。昔は4個のダイオードを基盤に組んで整流回路を構成していたのですが、それをワンチップに収めたものです。
4本の脚の内側2本に交流を流すと外側の2本に+-の直流が出力されます。耐圧600V6A。
当時の価格で50円。
とりあえず交流を直流にするだけならこれ1個を配線に割り込ますだけでOKなんですが、ライティング系にはレギュレーターがないため、エンジン回転の変動によってどれだけ電圧があがるか不安です。 (LEDは電圧の許容範囲が狭いのです)
ですので念のため簡易レギュレーターとして制御部品を追加。
この1部品だけで入力された電圧を6Vに落として出力する 3端子レギュレーター。6V1A。10Wの電球だと1.7Aの電流オーバーでパンクしますが1W程度のLEDならおよそ0.2Aなので大丈夫だと思います。
真ん中の脚がマイナスで左が入力、右が出力。ダイオードブリッジからの出力を左足に入力すると右足から6Vが出力されます。その際余った電流を熱に変換して放出するため裏側は放熱板になっており、ヒートシンクにくっつけて使います。ただ、入力電圧と出力電圧差が2V必要なのでアイドリング時にテールが点かないほどKS側の電圧が低ければ外しましょう。
5V用もあるのでそっちを使えば携帯充電も可能になるはず。(100円ショップで売ってる中華製の車用USB充電器はICとトランジスタを使って定電圧回路を作ってあり、抵抗を交換する程度の改造技術があれば100円で任意の電圧を出力できる安定化電源を手に入れることができるそうです。)
3端子レギュレーターには他に抵抗と組み合わせると出力を可変できるものもあり、そっちなら充電用の14.7Vとか作ることができるようです。(ただし1A程度の耐電流能力しかないので電流増幅用のトランジスタと組み合わせる技術が必要。)
当時の価格で25円。
左は熱を出す3端子レギュレーター用のヒートシンクです。アルミ押し出し材の輪切りで1個70円。
ですのでこれだけ全部で165円!。男のおもちゃとしては格安です。特に手の込んだヒートシンクの安さはコンピューター用の1/10ぐらいでびっくり。
たぶんこれでいいはず
このヒートシンク。220用という規格品なので、
3端子レギュレーターを放熱面が当たるように差し込むだけで固定されます。
こんな感じに空中配線で組んでみる予定。 充電用じゃなくテールランプ単体用なのでたぶんこれで大丈夫なはず。(電気知識が欠落しているため希望的観測)コンデンサー容量は適当です。
・・・・・と思ったのですが、私の腕ではさすがに空中配線は危険だったので
結局基盤に固定しました。これなら多少の振動でもばらけたりしないでしょう。
一応完成。車両搭載テスト後に振動対策に樹脂で固める予定です。
その前に単品テスト。交流電源が用意できないので壊れた充電器の直流でテスト。
20V出てます。
充電器から20Vもらって出力線の電圧を測定。
車両搭載してうまくいくようなら今度はLED化をもくろむヘッドライトも含めてライティング系を12Vへ直流化の予定です。(めんどくさいので充電系は6Vのままじゃ無理かなあ。ヘッドライトは15Wとしても1.25A流れるからやっぱりバッテリーからとらないと回路がパンクするかも。)
*バイクとは全く関係ないけど、充電系の電気知識の参考にしているサイトはこちら。ただ、いまだほとんど理解できません。
*結局放置の上、2019年10月12V化してLED化しました。
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私のCL125Aもレクティファイヤーのみでレギュレータがありませんが、テールランプはエンジン掛けなくても点灯するので直流駆動なんですかね。
ヘッドライトもエンジン掛けずに点きますので同様?
で、LEDのヘッドライト球を買ってしまいました。6V~36Vで使えるそうです。15/18Wですので、35/35Wの行燈電球より遥かに明るく、消費電流も半分、を狙っているのですが、さてどうなるか・・・
by 二兎を追う男 (2014-07-18 14:17)
二兎を追う男さんありがとうございます。
基本的に6V電装のバイクはレギュレーターはバッテリーに任せているようですね。でもレギュレーターつければ液の減りも少なくなるようですので、まずは6Vのまま充電系レギュレーター装着に挑戦してみます。
エンジンかけずにヘッドがつけばLEDヘッドライト使えるはずです。
結果を期待して待ってます。(待ちきれずに先にやっちゃいそうですが。)
by MHR (2014-07-18 23:52)
お久しぶりです。
おもちゃができて楽しそうですねw
最近、仕事が忙しくて嫌になっちゃいます。
夏だし。バイクで走りたいです!
梅雨明したらツーリング一緒に行きましょう。(温泉もw)
by アサダ (2014-07-19 21:51)
初めまして。
北海道の金属加工系の職業訓練校入校が決まり、溶接にて検索していた所に偶然、此方に辿りつき拝見させて戴きました。
おぉ!マファックにユーレー、シュパーブプロ限定品にZUNOW、ツノダ等久しく聞かなかった言葉がズラリと…圧巻です。
私も40代の自称自転車マニアを自負しておりますが、近年稀に見ぬ数々の垂涎の記事を堪能し、感動しております。
今後も主様の記事、楽しみにしております。
バイク系は知識皆無ですが、バリ伝だけは知ってます。
漫画に留まらず、OVA、音楽集も揃えた程好きでした。
by 北の白狼 (2014-07-19 21:58)
アサダさんありがとうございます。
そうですね、温泉巡りしますか。
KSの耐久性が確認できたら、御嶽あたりまで行ってみたいですねー。
by MHR (2014-07-20 00:33)
北の白狼さんありがとうございます。
私も終の乗り物は自転車と決めておりますので、バイクが一段落したらリハビリを兼ねて自転車記事を増やしていきたいと思います。
職業訓練校を卒業したら晴れてガス溶接が使えるようになりますねー。キャリアづくりなんかに役に立つのでローヅケをしっかり学んでくださいね。
by MHR (2014-07-20 00:38)
CL125AにLEDヘッドライトが無事に取り付きました!
いや~、明るいです~
12V-60/55WのH4ハロゲンに勝てるかも。
これで15/10Wですから、白熱のウインカーランプと同様な消費電流です。
6V~36Vで使えるとのことなので、他のバイク用にあと2つ発注してしまいました。
唯一の不満は、アイドリングで瞬いてしまうこと。
3000回転くらい回すと安定しますが。
レギュレータを入れるとなくなるんですかねえ・・・
メンテフリーのAGMバッテリーを使っているので高電圧が掛かると寿命が短くなるかもしれないし・・・
by 二兎を追う男 (2014-07-20 01:38)
二兎を追う男さんありがとうございます。
おめでとうございます。
先を越されてしまいましたねー。
LEDは最低電圧が決まっていてそれを切ると消えてしまうようです。
CLの場合バッテリー容量が多分足りないのだと思います。
レギュレーターはそれ自体が電圧を食いますので、レギュレーターを入れるなら発電能力を増やすしかないですねー。
by MHR (2014-07-20 22:50)
振動が原因の半田浮きが心配ですね。余計なお世話ですが、エポキシ樹脂などで固めてしまった方が安心ですよ。
by kanchi (2014-07-29 20:55)
kanchiさんありがとうございます。
はい、おっしゃる以前の問題ではんだが芋になってます。
固めないと絶対壊れること必至です。
はんだ付け反復練習しないとだめですねー。
by MHR (2014-07-29 23:32)