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ハイゼットS110V・4WDバン車検整備 ATミッション降ろし3日目 板金作業とセルモーター外し [H9(97)年ダイハツハイゼットバンS110V]

雪の天気予報が外れて快晴の中、ハイゼットのミッション降ろしの続きです。


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とその前に、先日見つけてしまった、ジャッキアップで潰れたエンジンマウントブラケットの変形を直しましょう。(本来フレームと平行なはずのエンジンマウントブラケットのゴムマウント部分がへの字に変形してます。)


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エンジンマウントを外すためそのままではエンジンが落ちてきますので、ミッション前端を軽くジャッキアップしておきます。


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エンジンマウントブラケットは左右にありますが、左右をつなぐブレースの、潰れている左のエンジンマウントブラケットとの接続ボルト4本を抜きます。


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さらに左上に見えてる、エンジンマウントをフレームに固定するマウントボルト2本を抜きます。


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最後にエンジンマウントのナットを外すとブラケットが外れます。


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と同時に、ボルトを抜いたにもかかわらずブレースとミッションの間に挟まって抜けなかった、エンジンとミッションをつなぐスティフナーが落ちてきます。


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これがエンジンマウントブラケット。下の大穴がゴムブッシュを介してフレームに、上の穴がエンジンマウントに接続されます。


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見事に曲がってますねー。本来上面はまっすぐのはずです。当然ゴムブッシュも変形してました。


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厚さ2mmぐらいなのでプライヤーでひねれば簡単に曲がると思ったらぎっちょんちょん。さすがエンジンマウントのブラケット。硬いのよこれが。なのでこんなの引っ張り出しました。鉄道のレールです。


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この面を使います。


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赤い矢印部分が盛り上がっていて、黄色いラインに沿ってへの字に曲がってます。表裏ひっくり返しながらハンマーでガンガン叩きますがうまく伸びてくれません。しかも握力がないので重いハンマーがすっぽ抜けそうだし、保持してる左手からもブラケットが逃げてくしもう大変でした。で、突然ここで職業訓練校で習ったことを思い出しました。


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「板金は三次元で考えろ」。

よく見たら曲がっている方向と90度違う側面の黄色矢印の部分が膨らんでたので、ここをまず矢印方向へアウトラインが直線になるようにハンマーで潰しました。そうするとあら不思議、オレンジ矢印の膨らみが徐々に平面に。


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だいぶ伸びましたね。あまり叩くと鉄板が薄くなるし穴が変形するのでこのへんでやめときます。


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主に溶接部のサビを落として


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シャーシーブラックを塗ります。エンジンが宙に浮いたままで放置できないので、塗装が乾いたら即取り付けます。


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ビフォアー。

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アフター。穴位置が変わったんで簡単にはまらなくなるかと思いましたがやっぱりこっちが正規形状。ボルトもすんなり入り、見事にブラケットとフレームが平行になりました。でもゴムブッシュが斜めに変形したままですねえ。


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美しー。今度は車体も塗っていきましょう。


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こっちは右側のエンジンマウントブラケット。変形はしてないけどサビが酷いのでブレースともども外して塗り直さないといけませんな。


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さてやっと外れたスティフナープレートは、ちょうどオイル漏れ箇所の真下にあるためオイル混じりの砂まみれです。


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でもそのおかげでオイルを拭き取ったら、塗装のハゲもサビもなく新品同様でした。


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さあ、これで今日の本来の作業に入れます。今日はセルモーターの取り外し。ここの2本のボルト(14mm頭XM8X30mm)を外します。


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下はいいけど上は手探り。しかも寝返りもできないスペースで、態勢が態勢なので短いラチェットハンドルでは力が入らないし。ホイールナット用のロングラチェットレンチに代えてなんとか外れました。


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実はオートマの車はセルモーターを外さなくてもミッションは降ろせます。ただ、セルモーターに電力供給するぶっとい電源ケーブルが、手の入らないモーターのすぐ上側で床に固定されているため、モーターを外さないとモーターからケーブルが外せないのですよ。すぐ上の床にサービスホール開けといてくれよー。

外れたセルモーターはこのように真っ黒になったオイルまみれでした。(通常こんなになりません)

うー、トルコンケースの中を見たくないなあ。


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モーターが外れた穴からトルクコンバーターとそれに溶接されたリングギアが見えます。さきほど「オートマ車はセルモーターを外さなくても云々」と書きましたが、その理由がこれ。

オートマ車の場合、リングギアはミッション側にスプラインでくっついているトルクコンバーターに溶接されているので、セルモーターが付いたままミッションを下ろしてもセルモーターのギアとリングギア、2つの位置関係はかわりません。

しかしマニュアルミッション車の場合、リングギアはエンジン側のクランクシャフト端にボルト止めされているフライホイールと一体加工されていて、それにクラッチハウジングがボルト止めされているのです。つまりセルモーターのくっついているミッションケースを外す時、リングギアはエンジン側に残るため、セルモーターが引っかかる可能性がありミッションを外しにくくなるのです。

まあセルモーターはクソ重いので、ミッション下ろす時にはどっちにしてもはずしたほうが楽ですが。

ちなみにオイル漏れはこのリングギアの向こう側のクランクシャフト端からです。


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左手で電源ケーブルで床からぶら下がったセルモーターを持ったまま(これが辛い)黄色矢印のナットを外して電源ケーブルを切り離します。このケーブルはバッテリー直結で常にバッテリー電圧がかかっているので、モーターを外す前に先にバッテリー側を外しておくのです。手前のオレンジ矢印のコネクターはセルスタートのトリガー。ここにキーからの12Vが入力されると常時電圧を受けて待機していたモーターが回る仕組み。先にコネクターを抜いてあります。

この作業のせいで左手が猛烈な筋肉痛になりました。


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次回はここを外します。右はオイルパン。左がミッション。さあこのカバーの奥には何が?


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さあ、母のお買い物のドライバーの時間だ。


本日の作業時間1.5時間、累計作業時間6.5時間。

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