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ハイゼットS110V・4WDバン車検整備 ATミッション降ろし4日目 手の届かないボルトに翻弄される日  [H9(97)年ダイハツハイゼットバンS110V]

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天気がよく無風で、久しぶりに気温5度を越えたので、午後1時からハイゼットの作業開始です。


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本日はエンジンとミッションの駆動系の切り離し。このカバーの奥にミッション側のトルクコンバーターと、エンジンのクランクシャフトを結合するプレートのボルトがあるのです。


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左の板がカバー。6本の12mm頭のM8ボルトで止まってます。上3本は20mm、下3本は10mmです。


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下に潜って一番下のボルト2本を抜きます。布は車検時にオイル漏れを吸収してごまかすため挟んでました。今回でおさらばできる予定です。


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その上のボルトも抜くんですが、下のボルトは奥の黒塗りのエンジンマウントブラケットギリギリにあるため、ボックスもメガネも入らずオープンスパナで緩めました。カバーを止めてるだけなので低トルクで簡単に緩みます。

ところがその上のボルトはエンジンマウントに隠れて下から緩めることができません。(写真はミッションをほぼ真横から見てます。)


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で、今度は運転席を上げて上からアクセス。


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丸の中にボルトの頭が見えてますが手が入りません。



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じゃまなのでエアクリーナーダクトを外します。時間がかかっても遠回りでも邪魔なものは外していきましょう。そうすればいつか道がひらけます。(外したパーツをもとに戻せるのが前提だけどね)


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クリーナーボックスの蓋とエレメントも外しましょう。


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まだ燃料フィルターが邪魔してますねえ。


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フィルターをブラケットから外してやっとボルトが見えました。でもどうやって緩めるんだよこれ。


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パズルみたいにラチェットレンチを入れてボルトには届きましたが、レンチを振るスペースがありません。


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レンチの柄がスロットルワイヤーのブラケットとボディの縁に当たります。


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なのでナット2個を外してブラケットを横に避けました。


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これでこのボルトが1本緩みました。あとフィルターの影にボルトが1本。


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やっぱり燃料フィルターが邪魔なので、車体下からホースをクランプして外します。結構ガソリンが溢れてきて匂いが・・・・。


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再び上へ。ここでおかしなことに気づきました。刺さってたボルトは2本なのにボルト穴が3個あるよ。(左側がミッションで黒塗装の部分はエンジンマウントブラケットの後ろ壁)。あと、変なとこ(矢印のところ:エンジンマウントブラケットの底の切り欠き)にボルトが引っかかってる。


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転がってたボルト。12mm頭XM8X20mm。


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なんとエンジンマウントブラケットとミッションを締結するために3個並んだM8ボルトの、真ん中のネジ穴に刺さってるはずのボルトが落ちてたんです。ちょうどブラケットの曲げ加工の逃し穴に刺さっていたため落ちずにいたんですが、ここのボルトはミッションを下ろす時かオイルパンを外す時以外は外さないやつですから、私が手に入れる以前の整備でやらかしたのか?そういえば6本のM8ボルトのうち、ほとんど締まってないボルトが1本ありました。これだから中古車は怖い。そしてプロの仕事が信用できない。

ちなみに下から外せるM8X10のボルト3本はカバーをミッションに固定しているだけですが、上からしか緩められないM8X20のボルト3本は、エンジンマウントブラケットとミッション間にカバーをサンドイッチのように挟んで締結してます。

ですので本来この6本の12mm頭のボルトを外せば、サービスホールをカバーするプレートは取れるはずなんですがなぜか抜けません。そこでプレートが挟まっている部分の先、ミッション上部をエンジンに締結している17mm頭のボルト2本も緩めることにしました。


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奥に見える小さな四角い穴は、この1本のボルト(17mm頭xM12x85mm)を緩めるためだけに車体に開いているサービスホール(と思ったんですが、実際はその隣りにある丸いプラグから点火時期を見るためにあるらしいです)。ただ17mm、45度のメガネレンチが縁に引っかかってしまってボルトの頭にかからないので、手前の縁を無理やり曲げて広げて緩めました。作業が終わったら板金が必要です。首にオフセットのないストレートのロングレンチがいるなあ。


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手前のATオイル点検口から見える17mm頭のボルトも抜きます。


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これがエンジン・ミッション締結用のメインボルト。(17mm頭xM12x55mm)


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意外なことにエンジンとミッションを締結している17mm頭のメインボルトで緩めてないのは3枚上の写真の左下に写っている1本のみ。(17mm頭xM12x55mm)これは最後に抜きましょう。


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あとはミッション真下にあるスタッドボルト+14mmのナットが1本。つまりエンジンとミッションを固定しているのは、進行方向に対して左側だけにある3本のM12のメインボルトと真下にあるスタッドボルトを締め付けている14mmのナット、最初に外したエンジンとミッションを真下から締結するスティフナーを固定するM8の5本のボルトのみということです。サービスカバーのある右側なんか1本も太いボルトがないのよ。よくこれで剛性確保できるもんです。まあその辺は一応ミッションと右側エンジンマウントが3本のM8のボルトで締め付けられてるけど。(でも今回は2本しか締まってなかったけどね。)

今までサービスホールがないからボルトを緩めることができないと騒いでた自分が恥ずかしい。実際には見えてるボルトが全てで、ボルトがないんだからサービスホールがなかったんですねえ。

でも締結ボルトじゃないけど、工具が入らず、それがはずれないと結局ミッションを降ろせないというカバーのボルトが3本も隠れてたからあながち間違いではなかったんですが。


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これでカバープレートが抜けるはず。思い切り引っ張り出します。


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うーんここまで抜けたけどまだ引っかかってます。

まあこれでいいや。どうせミッション切り離せば落ちてくるだろうし。これだけ動けばご覧のようにミッション前部のサービスホールが全開になりますから。


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サービスホールから見えるのがオイルパンの後ろにあるドライブプレート。マニュアルミッションだとフライホイールに当たる部品です。ただフライホイールは鋳鉄のクソ重い円盤ですが、ドライブプレートは厚さ2mmのただの鉄板プレス品です。この板がクランクシャフトに6本のボルトで締結されています。


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左がエンジン側のドライブプレート。3本のボルトで右のミッション側のトルクコンバーターに締結してあるので、先程のサービスホールからスパナを入れてこのボルトを抜くのです。


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上の写真ではボルトが見えていないので、上に戻ってボックスレンチでクランクシャフトを少しだけ回します。


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するとボルトが見えてきます。ここの14mm頭のボルトにメガネを掛けて3箇所(120度ごと)のボルトを抜けば、エンジンとミッションが機械的に分離します。


が!45度のメガネだと柄が右側のカバーにあたって、斜めになったメガネレンチがボルトの頭にしっかりかかりません。しかも手持ちの12mmx14mmのメガネだと長さが20センチしか無いのでトルクが掛けられません。あとクランクプーリーをしっかり固定しないと緩みません。ボックスレンチは隙間がないため入らないので、フラットな柄の長い(30センチは欲しい)メガネレンチを買ってきて、クランクプーリーの固定を工夫して次回のネタにしようと思います。


上の写真で奥に見えるボルトはオイルパンのフランジボルトです。つまりオイルパンからのオイル漏れを治すには今回の作業が必要だということになります。さっきの落っこちてたボルトはオイルパンからのオイル漏れ修理した時のかもしれません。今回せっかくミッションを下ろすのでついでにオイルパンも清掃して貼り直すつもり。今回は徹底的にボルトを締め直しましょうね。

しかし、6本のネジを外したいだけなのに、エアクリーナーダクト、スロットルワイヤーのブラケット、燃料フィルターを外さないといけないと言う設計はなんとも・・・。2柱リフトがほしいなあと思うけど、今回のようにエンジン上と車体下を行ったり来たりすると上げたり下げたり面倒くさいよねえ。


まあ、2柱リフトが買えない貧乏な私は、立ったりしゃがんだり潜ったりするしかなく筋肉痛でボロボロですが。


*今日も前の家のご主人に聞かれました。「ミッション降りましたか?」。

やめてー!聞かないでー!。(そりゃ私にとっては4日目だけど、前の家の人にとっちゃ去年のクリスマスからのほぼ一月、ずっと動いてないわけだからなあ。)


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今日の進捗。あと、ATオイルクーラーライン、メーターケーブル(ゴミが入るので最後に外す)、アースケーブルの切り離しとボルト2本、ナット1個、コンバーターの切り離し、ミッションマウント外し。やっと先が見えてきました。はやく「やるやる詐欺」卒業しないとね。


本日の作業時間2時間、累計作業時間8.5時間。

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コメント 4

GSX-R1100 1988

こんばんは

眼鏡レンチなら家にも有るなぁと思いつつ
調べてみたら、45度メガネレンチ!
(ここでストレートメガネレンチの存在を知る

ボルトたったの3本で、つながっているんですね!
ちょっと驚きました。
by GSX-R1100 1988 (2020-01-20 23:24) 

二兎を追う男

ほんと、車のエンジンってパズルですよねえ・・・
私もフォードのE150バンのプラグ交換だけで、それなりに苦労しましたから。
走行距離20万マイル(32万キロ)のエンジンのクランクベアリングが逝って、中古エンジンに載せ替えたのですが、作業は当然業者に依頼。
この記事を読んだら、工賃1000ドルが格安に思えてきました。


by 二兎を追う男 (2020-01-21 01:32) 

MHR

GSX-R1100 1988さんありがとうございます。
ホームセンター行ってレンチを探したんですが、ストレートのメガネレンチって異端児なんですね。しかもロングでストレートの14X17ってのは置いてありませんでした。あったのは超高級なKTCの12X14と17X19。つまり2000円もするレンチを2本買えと?モノタロウでTONEの14X17X300を見つけて即購入しました。
by MHR (2020-01-21 23:05) 

MHR

二兎を追う男さんありがとうございます。
貧乏じゃなかったらプロに頼みますが、今回のような凡ミスばっかり見つけちゃうので信用できなくなります。(バキュームホースのつなぎ忘れとかエアクリエレメントのパッキンのひび割れを見落とすとかオイル漏れ箇所を見誤るとか)
でもプロが軽バンのミッション降ろしを嫌がるわけもわかりました。とにかくスペースがなくてめんどくさいです。ミッション脱着工賃だけで5万円ぐらいかかると言われましたが納得です。多分大柄な分エスティマのほうが楽に整備できそうです。
by MHR (2020-01-21 23:13) 

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