ハイゼットS110V・4WDバン 全部終わったと思ってたのに・・・。クランクプーリーが要交換。 [H9(97)年ダイハツハイゼットバンS110V]
めでたく車検が取れて一段落ついたハイゼットですが、ちょっと心に刺さっていた棘が気になって色んな人のブログを読んでいたら、このままではいずれ大事に至るという結論になりました。
それはこいつ。
クランクプーリーです。
エンジンの下方にあるクランクシャフトの前端で、発電機とエアコンをベルトを介して回しています。
このクランクプーリー、振動を吸収するためにセンター部分と外周部部とがゴムで溶着されていて、保っても20万キロぐらいで分離するらしいのですが、今回の問題はそこじゃありません。
問題はここ。クランクプーリーをクランクシャフトに固定するキーが折れて、その破断面によってプーリーのキー溝が削れちゃっているんですね。(本来キー溝は下側の幅で上まで貫通してます。)
つまりエンジンの回転トルクに耐えきれず車両正面から見て反時計回りに3mmほど空回りしてるんです。
まあ、ボルトをしっかり締めときゃ位置決めが必要なわけじゃなし、なんの問題もなかろうと思ったわけですが。
ところが他の方のブログではこれの放置でえらいことになってる事例が。
これがどういうことかというと、プーリーを締め付けているボルトも一緒に反時計回りに回っちゃってるわけでして。つまりボルトが3mm分緩んでいるということ。このまま放っておくと、このキー溝が一周分削れてしまい、プーリーと一緒に反時計回りするボルトが一気に緩むんです。ていうか、正確にはプーリーのキー溝にほんのちょっとのガタが出てキーの細い部分が拗じられて折れる>キーが折れてプーリーのキー溝がえぐれてプーリーがちょっとだけ反時計回りに回る>今回のようにプーリーと一緒に少しだけボルトが緩む>減速したときにプーリーが元の位置へ戻るがボルトは戻らない>加速時に締め付けが緩んでいるプーリーがさらに少し空転>更にボルトが緩む>ある程度緩むことでプーリーのキー溝をなめてしまい完全に空転>ボルトが一緒に回って脱落というパターンか。(ブログを何軒か巡っただけでもプーリーが落ちたハイゼットが数台ありました)その結果クランクシャフトも暴れたプーリーによって一緒に削れてしまい最悪クランクシャフト交換となるというものです。クランクシャフト交換イコールエンジン載せ替え・・・・。
すごく分かりづらいですがこれが今回起こってることです。
左の棒がクランクシャフトで、一番上のようにプーリーの廻り止めを下のような半月キーで行っていると思っていました。なのでこの普通の半月キーを、いずれ行うオイルシール交換時のために購入していました。
(普通の半月キー)
ところがダイハツとトヨタはこのような変形キーを使っているのです。このキー、シャフトに嵌合しているのは半円部分のみで、ベロの部分はシャフトに載っているだけでまったく意味がないよなー。
でここでもう一度プーリーの写真をご覧ください。真ん中に残っているのがキーの破片。上の変形キーの細くなった部分です。写真上がエンジン側。少し広がっているのが折れたキーの破断面がえぐったあとです。これを見ると、ベロの部分がプーリーだけに嵌合しててシャフトにかかってないのがわかりますよねー。
破片を取り出したところ。
そしてこっちがベロの部分がちぎれてクランクシャフトに残った半月キー。クランクシャフトのキー溝に数mm残ったキー本体がクランクプーリーのキー溝を削ったのです。つまり取り外した時点で98Nmでしまっていたはずのクランクボルトは、削れた溝の分反時計に回って緩んでいたんですわ。
はいもう一度復習。
2番めが変形キーの取り付き方。ばってんの部分がクランクシャフトに刺さったキーとプーリーの勘合部分。
このベロの細くなった部分が3番めのように回転トルクに耐えきれずプーリー内で破断。
この時点でばってんの勘合部分の面積は、4番目の図のようにキー本体に残された3mm程となり、バン故に常時6000回転という高回転でブン回っているクランクプーリー自体の慣性によってキー溝が潰れたのでした。(正確にはキーのメインの部分が先にプーリーの溝を押し広げた時点でベロが折れるんでしょうが)
今回我がハイゼットは4番目の状態で止まってますが、他の方のブログによると5番目のようにキー溝が一周削れて空転したプーリーと一緒にボルトが反時計回りに緩んでいき、最終的にはボルトが脱落しプーリーが抜けてしまうそうです。当然その時点でベルトが外れてエアコンも発電もストップ。
そもそもプーリーのキー溝の半分しかキーと嵌合していないのがキーの破断の原因でしょうし、キーの強度もなさすぎです。タイミングベルト同様、定期的に交換するしか対処法はないようでして。
そもそもキーって、シャフトとプーリーの両方に同時に嵌合してトルクを伝えるのが役目なのに、こいつのベロ部分ってプーリー側にしか嵌合してないよね。いらないじゃん、ベロ。
ということで、まだまだガンガン乗るつもりなので思い切ってプーリー周り(プーリーとキーとボルト)を新調することにしました。
ただねえ・・・・価格が・・・。
ダイハツ純正部品・・・H9年式ハイゼットバンS-110V EFZSエンジン オートマ 4WD
クランクプーリー 13470-87204-000 15700円・・・・ひえー。このエンジン専用品ですって。泣きそう。
ウッドラフキー 90042-80030 現行品 320円
プーリーボルト 90041-05286 現行品 290円
送料 880円
まあタイミングベルト・プーリー抜かないとキーが交換できないので、前回プーリーが抜けずに交換を見送ったオイルシールも換えられますから怪我の巧妙ってことで。
もうちょっとハイゼットで楽しめるってことで良しとしましょう。
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こんばんわ柏崎と申します
自分もS110V EF-GS平姓9年のハイゼットに乗ってます
先日タイミングベルト交換の時↑と同じ症状になってました
クランク側タイミングベルトプーリー外れるか1日作業してみたんですが取れませんw
車屋さんに伺ったところプーリー根本にバールかマイナス差し込んでクランクシャフト叩けと言われました
タイムオーバーで今日のところは諦めたんですが明日またチャレンジします
https://pbs.twimg.com/media/EZ5jA34UYAE9YCz?format=jpg&name=large
by 柏崎 (2020-06-07 23:25)
柏崎さんありがとうございます。
EF-GSは同じエンジンのキャブレター版ですね。
私も最初クランク先端叩いたんですが、スラストにガタが出たらアウトなのでやめました。ホントは手で抜けるはずなんですが、ちぎれたキーが曲がってるんですかねえ。ギアに6mmのネジが切ってあるのでプーラーを工夫しようと思ってます。
by MHR (2020-06-08 14:23)
https://twitter.com/kasiwa1242/status/1269897482311352321?s=20
午後から家壊す特大バール2本と車屋参戦で作業しましたw
バール1本とクランク叩きで半分まで取れたんですが
それ以上動かずクランクケース真上を切開して2人でバール刺して力づくで取りました
途中引っかかってるバリ落としながら556塗りながら
原因はこのページの説明通りで補機ベルト側のキーが弱くいつの間にか砕けて補機ベルトプーリーが暴れてキーが浮いた状態で固着したんだと思います
砕けたところ以外は綺麗なもんでした↑に画像あります
車屋さんも言ってました「普通はスッーっと抜けるんだよこれ」とw
確かにこの間TV2サンバーのタイミングベルト交換した時スッーと取れて感動したものですw
ここまで酷い状態だとプーラーでは取れませんプーラーが負けますw
てか普通こんな状態にはならないかと
これ取るだけで3日かかりました
半月キーは苦労記念に大切に取っておこうと思いますw
そちらも良いハイゼットになるといいですね
ご検討お祈りいたしますm(_ _)m
by 柏崎 (2020-06-09 02:37)
柏崎さんありがとうございます。
抜けたんですねー。おめでとうございます。参考になります。どうやったら壁に囲まれたプーリーの奥にバールが入るのか思いつきませんでしたが、壁を壊すという手段は思いつきませんでした。
うちの抜けますかねえ。心配になってきました。キーのちぎれた部分は削り落としたほうが良さそうですね。
by MHR (2020-06-09 21:27)