4年越しのやるやる詐欺に終止符 ギアオイルを消費するKS2のエンジンオーバーホール14日め。認知症確定です。前編。 [89’KAWASAKI KS-ⅡKMX80-A2]
8月14日の夜の作業と15日の作業をまとめました。今回もご多分に漏れずまた同じ作業を繰り返す羽目になってしまいました。ですのでできるだけ簡単にまとめたいのですが、自分の作業記録としてあるいはどこで間違えたかの確認用としては失敗も残す必要があるため、同じ作業は読み飛ばしてください。
昨日前回の記事を作成したあとの作業から。
右カバーを閉じる前に、つけ忘れそうな部品を仮組みしておきます。このセンターの穴に入る部品です。
名前はクラッチプッシュロッド。
センターにベアリングが1個入っていて
このように設置され、右ケースカバーのクラッチレリーズピストンがベアリングを介してプッシュロッド押し込むことでクラッチを切る仕組みです。ベアリングを挟むのは、きのこ状のプッシュロッドはクラッチとともに常時回転しているためで、押し込んでいる右ケースカバーのピストンができるだけ回転しないようにするためです。
右ケースカバーの洗浄忘れてました。キックシャフトのオイルシールや、クラッチレリーズのOリングも替えなくては。
そういえば、右ケースカバーのこのピンの役目がわかりました。
クランクケースのクラッチ左下奥にあるチェンジシャフトの頭をおさえてました。
この押さえがないと、チェンジシャフトの上の部分がクラッチ裏側に接触してしまうのです。とにかくスペースというスペースがギリギリまで削られてるのに感心します。
クラッチレリーズレバーを抜きます。まずオイルフィラーキャップを外してから通常位置から左へ180度回します。
この状態でカバーを裏返すとシャフトの上部にピンが現れます。(通常はレリーズシャフトが収まっている円筒状にへこんだ部分の180度奥にあり、向こうの壁に隠れてピンが抜けない)
1mmほどしか出っ張ってないので軽く小突いて反動でピンを飛び出させます。
ピンを抜くとシャフトが抜けます。オイルシールが引っかかるので回しながら抜きます。
古いガスケットが少し残っているのでスクレーパーで剥がします。
埃よけ代わりに仮組みして、14日の作業終了です。
15日零時現在の台風7号の位置。ここ豊田市は雨も降っておらず無風、静かです。3時頃から雨が降ってきました。
ここから本日15日の作業です。
起きたら土砂降りでした。台所が雨漏り。
今日はキックシャフトのオイルシール交換から。
オイルシールリムーバーで抜きます。
オイルシールはTB16267。
オイルシールドライバーで面一まで叩き込みます。
クラッチレリーズレバーからOリングを外します。
92055-1023
回転摺動部分なのでネジレ防止にモリブデングリース。
回しながら入れていきます。
ピン穴をこっちに向けて
ピンを差し込みます。
右へ180度回します。それでピンが落ちなくなります。よく考えてあるなあ。
レリーズピストン。本当は油圧でもなんでもなくカムレバーで押されるだけなので、ピストンじゃなくただのピンですな。(パーツリストだと”ローラー”だそうです。)
こっちは未使用の面。
そしてこっちがベアリングが当たっていた面。少しですが凹んでます。
クラッチレリーズのカム部分にモリブデングリス。
ローラーの未使用面をクラッチのベアリングの方に向けて押し込みます。これでクラッチレリーズ完成。
一応動作確認。右へ回すとローラーが飛び出してきます。
キックシャフトのオイルシールのリップにもグリス。
ノックピン2本を忘れず入れて。
ガスケットは昔買ってあった海外製。
KS2用ではなくご先祖様のAR80用。(KS2は輸出されてない。ただし保安部品なしのKD80が輸出されてます)AR80後期型とKS2はエキパイの向きを除きほぼ同じエンジンです。
ノックピンに合わせてガスケットを置き
ガスケットを挟んで切らないように右カバーを慎重に入れていきます。
今回使うネジはこれ。ケースの合わせのときと同じく5mmヘックス頭の30mm、スプリングワッシャーとワッシャーが圧入されて外れないものです。
一度仮づけ。同じネジ7本です。
ただ今回は圧入状態のワッシャーがギリギリクラッチレリーズに接触しそうなので、ワッシャーを外すことにしました。
こんなふうにはみ出してるのでカッコ悪いし。
このようにワッシャーをプライヤーでつかみ雌ねじのように回して外しましたが、首のところにネジがないので最初の取っ掛かりがなかなかうまく食い込まず、7本の加工に30分もかかりました。
疲れたー。
きれいに収まりました。M6なのでとりあえず7Nmで締め付け。
次にオイルポンプを取り付けます。
パーツクリーナーで洗浄。
ケースとオイルポンプの間にパイプを挟んで組み付けます。
まずOリングを交換。
オイルポンプには2個のOリングを使います。大きい方が92055-055、小さいのはB1505-670B1。
大きい方を交換。
クランクケース側のオイル通路に
パイプを入れて
Oリングを入れます。
オイルポンプの駆動用シャフトの切掛けを
エンジン側のクランク端のピンに向きを合わせて差し込みます。
2箇所のプラスビスで固定。
エンジン右側がほぼ完成です。こっちはあとオイルパイプの設置とオイルポンプカバーを付けてキックアームをつければ完成かな。
長くなるのでここで分割します。
続く。
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