4年越しのやるやる詐欺に終止符 ギアオイルを消費するKS2のエンジンオーバーホール25日め。前輪タイヤ交換 [89’KAWASAKI KS-ⅡKMX80-A2]
注文したタイヤがなかなか届かないなーと思っていたらいつの間にか玄関に置き配してありました。今ってこんな状態(ラップで半分くらい束ねてあるだけ)で発送するんだね。
その代わり、このような潰れ防止のパットが3箇所挟んであります。
今回購入したのは台湾製のDURO(デューロ)。現在付いているミシュランのS1にしようと思ってたけど2本で1万円弱。こいつは2本で6000円ほど。
実は現在ついているのは3.00-10でして。KS2本来のサイズは3.50-10ですが前回軽量化のためアルミリムにしたこともあり、サイズダウンしたのでした。(加速が良くなりましたが弊害もあり:後述)
これだけ径と幅が違います。今回純正サイズに戻したのは距離計が実際より多く表示されるからです。つまり実際より早くポンコツになるわけでして。後で正確に違いを測りましょう。
当然重量も違います。ミシュランS1の3.00-10は2kg。(外したあと量ってます)
HWAーFONGをなんて読むのかわかりませんがDUROの3.50-10の方は2.5kgでした。
前回の交換も苦労しましたが、合わせホイールはタイヤ交換が超大変です。まずディスクプレートを外して、ハブを外さないとリムを2つに割ることができませんし、当然合わせるためのボルトナット(前輪は8本)を全部外さないと先に進めません。(合わせホイールは通常のようなタイヤレバーでのタイヤ脱着ができません)
しかもホイールのセンターにチューブレスリムのようなビードを落とせる溝がないため、タイヤのビードからリムが簡単に外れません。
これ、チューブ専用タイヤならリム径とタイヤのビード径(リムにはまる部分の直径)とがゆるゆるなので手で簡単に外れるんですが、今普通に手に入るチューブレス専用タイヤは、空気がもれないようにビード部分の内径がリム径より小さく、しかも隙間なく食いつくように幅広になっているためです。なので、引っ張ったぐらいでははずれないし取付の際も簡単に入らないわけでして。(なぜチューブタイヤにチューブレス用を使うのかは後述)
ビードがリムの錆に食いついて滑らないのでシリコーンスプレーをかけまくったのですが、まったく外れる気配なし。
なので最終的にこんな状態になってしまいました。タイヤレバーを使って少しずつタイヤからリムをこじりだす感じです。
やっと外れたー。当然ですが反対側も同様です。
タイヤレバーでこじられてリムの内側はガビガビ傷だらけです。新しいタイヤを入れるときのじゃまになるので、なめらかになるようにヤスリで傷と錆を削り落としました。
さあ、今度は新しいタイヤの組付けです。
スクーターの小径タイヤを交換されたことのある方ならご存知だと思いますが、現在チューブを入れる用のタイヤはほとんど発売されておらず、基本チューブレスタイヤにチューブを入れて使わないといけません。しかし、チューブレスタイヤのビード(耳)は空気がもれないようにチューブタイヤより幅が広く、このような片側にオフセットした口金(空気を入れる口)のための逃げがありません。なぜならチューブレスリムの口金はたいていリムのセンターについているからです。
つまりチューブを入れる場合、上の写真のようにビード(リムに食いつく耳の部分)を口金を通す分だけ削る必要があります。ただしビードにはワイヤーが通っているので削り過ぎはダメ。なのでちょうどいいぐらい削って、あとは無理やり口金を引っ張り出しました。
つまり、リムの耳とチューブの口金が通る穴の間にビードがすんなり入るようにしないといけないわけです。チューブ専用のタイヤの場合、空気を密閉する必要がないためビード幅が狭いので、この間にすんなり入ります。
外すのにあれだけ苦労したんだから当然入れるのもすんなり行きません。タイヤとリム両方にビードクリームを塗って、リムを置いたところにタイヤを被せてビード部分を内側から叩き込みます。
チューブをリムに挟まないように空気を入れて、8本の合わせボルトを締め付けるのですが、このように2枚のリムがチューブに押されてボルトが届かず閉じることができません。
なのでこのように2本だけ長いボルトで締め付けて残りの短いボルトを入れていきました。
ああああ、しまった、ハブの穴を合わせるの忘れてた。45度ズレてたため穴が塞がってました。やり直しです。
8本のボルトナットを12Nmで締め込んだらハブを装着。アルミリムと鉄部品、ステンレスワッシャーの電飾防止に間にカッパーグリスを塗っておきます。
ハブボルトナットを25Nmで締め付けたらディスクプレートを25Nmで締め付けて前輪完成です。
ここでサイズの違いを数値で比べましょう。このように引き戸で挟んで、引き戸の開口を測ります。まずはDURO。
外径420mmです。
お次は幅。
95mmでした。
ミシュランの3.00-10の方は
外径405mm。
幅は87mm。
まあ幅はどうでもいいんですが、直径が問題です。純正サイズの3.50-10で100kmの距離を3.00-10で走った場合、オドメーターは420/405x100km=104kmと表示されてしまうのです。
重量が軽いのと、外径が小さい分体感加速は間違いなく速くなるんですが、その時の表示速度も420/405。つまりメーター上で時速100km出てても実際は96kmしか出てません。
ということでのタイヤサイズ変更でした。見た目のバランスは3.00のほうがいいんですけどね。
さあ、フロントホイールを付けましょう。ジャッキでフレームを持ち上げます。
メーターギアとブレーキキャリパーを取り付けてシャフトを差し込み65Nmで締め付けます。
次は後輪にかかります。
仮づけしておいたトルクロッドとブレーキロッドを外して後輪のシャフトを抜きます。
外した後輪からスプロケットとドラムハブを外していきます。
こっちも苦労して4枚おろし。内側が傷だらけです。気持ちが上がらないので今日は後輪はここまでにしときます。
気分転換に、ずっと足元に転がっていたサイドスタンドを組付け。
ブレーキキャリパーボルトを25Nmで本締め。
ブレーキホースの固定ブラケットをセットします。
ええい、ブレーキレバーを固定するためにハンドルをつけちゃおう。フロントフェンダーもついでに。
やっと先が見えてきました。
*後輪を組もうとして気になるとこを発見。というか見ないふりしようとしたのですが。
チューブの口金がサビサビ。
ていうかこっちが問題でした。チューブが3.50に対応してない。
こんなにサイズが違います。前輪組んだときに気づけよってことですが。あの時は勢いでやってたから。
というわけでチューブ発注。当然前輪も組み直しです。
にほんブログ村
にほんブログ村
にほんブログ村
毎度です。
タイヤが付くとバイクらしくなりますね。
そのタイヤなんですが、当方はスクーター用のミシュランとか付けてたんですがうっかり砂浜に入って埋もれたことが有って悲しい思いをしたので(オイオイ)この春にオフタイヤを探して付けました。
でも10インチだと選択肢が無い。IRCのGP110だと前後兼用で3.00、BSだとTW3が前後兼用で3.50。この2種類しか無いようです。
それで前後TW3を入れましたが見てくれがごつくなって可愛さが少しスポイルされてしまいました( ̄∇ ̄)
次はフロントだけGP110の3.00にしようと思います。
3.00と3.50で4パーセントの差が出るんですねメモさせて頂きます。
続編楽しみにしています。でわ~
by 朝霧 (2023-10-12 08:18)
朝霧さんご訪問ありがとうございます。
譲ってもらったときはGP110がついてました。ただお値段がスーパーだったのでミシュランのS1にして、今度はS1が高価で手を出せずにDUROへ。そもそもチューブ用がありませんねー。
こいつでオフを走ることはないのでこれで十分だと思います。
3.00>3.50はおっしゃるとおり、可愛さは半減。(笑)
by MHR (2023-10-14 21:27)