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シルバーの指輪その2完成。 [職業訓練校とか資格とか]

さて、本日からシルバー細工の第2弾、フラットな指輪です。

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まず紙にデザインをします。今度の指輪は角材タイプよりもタイトになるため、ワンサイズ大きくします。今度は小指用ですので幅7㎜×61.5㎜としました。この紙を両面テープでシルバー材に貼り付けます。

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鋸の歯を入れるための穴を開けなくてはなりませんので、先を尖らせたポンチを打ちます。

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1㎜のドリルで穴を開けていきます。

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細工用の0.5㎜の金のこで、穴をつなぐように切っていきます。

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バリを600番のペーパーで落とし、全長を必要長より0.5㎜ほど長くカットします。これをバーナーでピンク色になるまで熱して水につけ、焼きなまします。すると手で曲がるぐらいやわらかくなります。

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長くカットしたのは、突合せ部分を完全にくっつくようにすり合わせるためです。丸棒に巻きつけながら木ハンマーでたたきながら丸めて、継ぎ目をルーペで拡大し、継ぎ目の隙間がなくなるまですり合わせます。この作業が一番の要ですのでしっかり行いましょう。

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前と同じように銀用のフラックスを塗り溶かして、銀ろうを継ぎ目に載せ、バーナーであぶって溶かし込みます。これで指輪になりました。

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前と同じく、傷を磨きへらで押しつぶすように均していきます(バニッシングといいます)。この作業でへろへろだった銀の板が加工硬化を起こし、カチカチになっていくのです。

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ルーペで拡大し、さらに磨きへらで完全に傷がなくなるまで均します。ルーペで拡大するとそのだめだめぶりに情けなくなること請け合いです。折れそうな心との戦いとなります。

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まだ内側が汚れてます。

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とりあえず完成です。

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今回ロウ付けの銀ロウが多すぎて、内側に打った刻印が埋まってしまいました。丸めた指輪の内側に打ち直すのは無理なので泣く泣く外に。ま、アクセントということで

業務連絡です。次回分の金属加工科の募集が締め切られましたが、辞退者が多く、12月18日まで追加募集をしています。あと5、6人ですがいかがでしょうか。雇用保険受給資格者で公共職業安定所の受講支持を受けて入校した方には勉強する6ヶ月の間、続けて雇用保険が支給され、交通費も支給されます。卒業すればガス、アーク溶接の免許を取得できます。問い合わせは愛知県立岡崎高等技術専門校 0564-51-0775まで。場所は岡崎市の美合駅そばです。


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とりあえずシルバーの指輪その一完成。その二もあります。 [職業訓練校とか資格とか]

先日作成開始した銀の指輪。

結局ださいデザインの変更はどうにもならず、そのまま続行となりました。

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この道具はけがき針にそっくりですが、実は専用工具で「磨きへら」という、それこそ指輪を磨くためだけの道具です。ちょっとやそっとではしなりもしない、硬い材質でできています。

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指輪の成型時に、水をつけたこの棒で押しつぶすようにやすり目を磨くと、ピカピカに光ってきて、やわらかだった銀材が硬化して傷が付きにくくなるのです。

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ルーペで拡大しながら細かい傷をぐりぐり磨いていくとつやが出てきて、思ったよりもよく見えてくるから不思議。

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とても450円には見えなくなってきたと思うのは気のせい?。

一応これで完成です。商品にするには、これにロジウムメッキという表面処理をするそうです。

明日からは平板を丸めてリングを作ります。


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彫金に挑戦。その2。 [職業訓練校とか資格とか]

昨日の続きです。

ワッシャーから指輪に出世させるため、平べったい断面を半丸に削ります。

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よく見ないとわかりませんが、手前の部分が丸くなったのがわかるでしょうか。

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さていよいよデザインです。鉛筆で簡単にデッサンします。

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ラフスケッチをもとにやすりで削っていきます。表と裏で交互に面ができるようにしてみました。

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A面。

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B面。

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表と裏はこういう関係。

思いついたときはいいと思ったんだよなあ。でも形にするとこんなもん?って感じでして。

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で思い切って方針変更。サイズが24もあるため、かわいいデザインにするのは問題ありなのですが・・・。

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テーマは「おかまの夢」。

まだもうちょっと形を整えないと。磨きが残ってますので完成は来週。

でもまた削りなおしそう。納得いくものはなかなかできませんねえ。

みんなに見せたら「あんたみたいなおっさんがしてたらひくわー」といわれました。

いいんだよ。指のぶっといオカマさんのために作るんだい。

ちゃんちゃん。

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昨日書いた訓練展のパンフレットができてきました。名古屋、豊川の各訓練所も独自に行うようです。

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場所はこちら。


彫金に挑戦。卒業まであと2週間。 [職業訓練校とか資格とか]

さて、職業訓練校のカリキュラムですが、本日から彫金に入ります。

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3㎜角の長さ50㎜の銀の棒。通称950銀と呼ばれる、銀95パーセント、銅5パーセントの合金です。純銀はやわらかすぎて傷つきやすいため、彫金にはこの材料がよく使われるそうです。このほかに銀92.5パーセントのスターリングシルバー、さらに硬い銀90パーセントのコインシルバーなどがあり、銅の割合が増すごとに硬くなっていきます。(これ1本で約500円です。)赤く塗ってあるのは指に当たる面で、平滑を保つためこの面はたたくな、というしるしです。

銀細工にはこのほかに銀粘土を焼結して作る方法もありますが、そこは金属加工科。あえていばらの道をあゆみます。

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しるしをした面を除く3面をハンマーのとがった側でたたいて伸ばしていきます。

私の指は24号(関節が太いため)に当たり、全長が73㎜必要です。もとが50㎜なので両端をたたいて73㎜に伸ばしていきます。真ん中の1/3は意匠面ですのでたたいてはいけません。

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もとは3㎜角ですがたたいて伸ばすと端面はこのぐらいになってしまいます。ここが指輪の底となります。この棒を丸めて両端をつなげるため、両方とも同じぐらいの面積、形状になるようやすりやのこで加工します。

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たたくと加工硬化を起こすので、焼きなましを行います。

ガスであぶって全体がピンク色になるぐらいに加熱し、水に突っ込み急冷します。(銀の融点は900度ぐらい)

え、これって焼入れじゃないの?

熱して水につけると、鉄やプラチナは焼きが入って硬くなってしまいますので時間をかけて空冷で焼きなましますが、不思議なことに銀と金は水につけて急冷するとやわらかくなるのでした。

それを丸い棒に巻きつけ両端をくっつけます。

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ぎざぎざを削って先を平らにしたペンチなどで先端同士を隙間無くくっつけて、最後に細工用の金のこで継ぎ目をなめるときっちり付きます。

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ルーペで見て隙間があったら根気よくやり直します。これは運良く、きっちりくっつきました。(携帯を目にはさむルーペにくっつけたら、こんな写真も取れるんですねー。)

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さあ、ロウ付けを行いましょう。酸化皮膜を落とさないとうまくくっつかないので、切り口にフラックス(ホウ砂)を塗って反対側を均等にあぶると、フラックスが解けて液状になって接続部を覆います。(直接あぶってはいけません)

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この老眼には見えない、くしゃみをしたら吹っ飛んでいきそうな破片が銀ロウです。溶ける温度によって番号があり、まずは5番を使います。これを接続部分にピンセットでのっけます。(溶ける温度が違うのは、前に加工した部分を溶かさないで次の加工ができるようにです。当然温度が高いほうから使います。そうすれば次に温度の低いものを使えば前の部分は溶けませんから。はんだ付けで、こっちをつければあっちが外れるという苦労をしたことのある人には、わかってもらえると思います。)

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銀ロウを載せた部分から遠い部分を均等に暖めていくと、突然銀ロウが溶けて、接続部分の隙間に吸い込まれていきます。(このときおよそ600度。こちらも直接あぶると温度のコントロールができません。全体をゆっくり暖めます。はんだ付け(180度)の高温版です。)接続部分の面積がわずかなため、ほんの少しの銀ロウできれいにくっついてしまいました。

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一番細い部分がきれいに付きました。

おっと丸める前にやっておかないといけないことがありました。

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たとえ自作でも材質を刻印する必要があります。(うそはいけませんよー)

今回は銀ですので丸める前に「SILVER]のテーキンを打ちました。純度を打つ場合もあります。(950」とか)もし18金を使ったら「K18」金メッキだったら「18GP(ゴールドプレーテッド?)」となります。

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うーん、たぶん道に落ちていても誰も拾わないでしょうね。ワッシャーにしか見えないもん。

ここからこれを指輪に変身させていきます。

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まずはたたいてでこぼこなシルエットをきれいにならします。

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やすりが全面にフラットに当たるように削っていきます。

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面が整ったら、指輪の上側1/3に印をつけます。ここから上は意匠が決まってから加工します。まずはワッシャーから指輪に昇格させるために、指輪をはめたときに両側の指に当たる部分を削っていきます。

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なんとか形ができました。この段階でもきれいに磨くと500円には見えません。

今日はここまで。明日はデザインを考えます。

それにしても、ここまで薄く削ってもちぎれたり変形しないほど頑丈なのには驚きました。

950シルバー、そして銀ロウ付け恐るべし。

*今週末、岡崎市美合町の農業大学校で、農大祭が行われ、そこで、金属加工科が作った鉢スタンドを販売します。また、来年1月末には今まで作った作品を訓練展という名前で別の場所を借りて販売いたします。暇な方いかがでしょうか。(リンク先は去年のです。今年は予算削減のため各校独自でやることになってしまいました。まだ新しいWEBサイトがありません)

岡崎農業大学校

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こいつが大きいほう。確か2000円で売るはず。他に1000円の小さいのもあり。


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職業訓練も大詰め。今こんなことやってます。 [職業訓練校とか資格とか]

はるか先だと思っていた職業訓練の終了があと1ヶ月となりました。

基本的なことは終えてまして、覚えたことの総仕上げをやってます。

たとえばこれ。

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薪ストーブ。3.2㎜の鉄板を切り出して、巻いて切って、張ったものです。煙突すらステンレスの板を巻いたものです。

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前にちょこっと紹介した風鈴。1.2㎜の鉄板を金切りバサミで切ってガス溶接したもの。

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模様はタガネでくりぬきました。

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ステンレスの1㎜を使ったバーベキューコンロとか。

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風鈴と同じ材料で作った花台。

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異形鉄筋を曲げて作ったちょっとチープな鉢スタンド。

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今やってるのがこれ。銅版で作った灯篭。今年の分はまだ完成してませんので昨年の作品です。

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現在この辺。銅版をはさみで切り、簡易プレスで曲げてハンダ付け。

話は変わりますが、学校が次の生徒を募集してたのですが、30人の定員に対して7人しか応募が・・・。60名の応募があったわれわれのときは異常だったのですねー。

しかもこのご時勢、無料の職業訓練が槍玉に挙げられて、予算を大巾に削られるとかで、先生が頭を抱えてました。技術の教育にお金をかけなきゃ日本は終わりだろうと嘆いてます。


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宅建試験終了 [職業訓練校とか資格とか]

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10月18日に宅建の試験がありました。

正式には「宅地建物取引主任免許」です。

主に不動産関係の仕事につく人に必要な免許です。

別に不動産関係に就職しようと思ったわけではありませんが、受験資格が幅広く(というか誰でも受けることができる)、先日まで勉強していた建築士の試験勉強の延長にあるため、勉強しやすかったこともあり、受験してみたのでした。

会場は愛知工業大学、通称「愛工大」です。

上にあるように、たいていの試験会場はマイカー乗り入れ禁止ですので、今回はバイクで行きました。豊田松平ICから東海環状自動車道で豊田藤岡ICまで行き、ここから猿投グリーン道路に乗り終点八草まで。降りたところが愛知環状鉄道の八草駅です。

この大学、大きな自転車置き場のある八草駅のそばにあるため、駅までバイクで行き、鉄道には乗らないでそこから歩くと言う変なルートを使いました。(大学についてみると、バイクは普通に入れたみたいです。まあ運動と言うことで。)

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学ランの高校生らしき若者が中からぞろぞろ出てきました。どうやら来年度の新入生の見学会があったようです。それにしても私立はすごいですね。建築士試験のあった国立の名古屋大学は色気も何もなかったのに、ここは華やかで青春ドラマの舞台のようでした。

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広大な丘陵地に立ってます。

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新築中の建物。

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ここにもインフルエンザの影が。マスクも支給されました。

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ここだけで1033人が受験します。

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会場が4階なのでえっちらおっちら階段を上ります。うーん森の中の大学かあ。いいなあ。

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名古屋大学と比べると机の間隔もたっぷりと取ってあります。きれいだし。

ところでこの座席4分の3ぐらいしか埋まりませんでした。受験を放棄する人がこんなにいるなんて驚きです。7000円も払っているのに・・・。

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携帯電話はこの袋に封印します。

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問題は4択で50問。時間は1時から3時までの2時間。と言うことは、1問2分半で答えなければいけません。

とりあえずわかる問題から・・・・・・・・・ありません。わかんねーよー。なによこの言い回し。もっとわかりやすく言えよー。

で、とりあえず頭から、たぶんこれだろうと言う答えでマークシートを塗りつぶし、計算問題は後回しにしました。まったくわからないものは丸を付けあとでもう一度見直します。

今回過去問を勉強したのですが、今年の経済新聞を読んでいないと解けない問題も。

「平成20年1月以降の1年間の地価変動率は全国平均ですべての用途で下落となった」って、わかります?

発表は12月2日。自信は・・・ありません。

八草駅までとぼとぼ歩きBMWで帰ります。昼飯を食っていないので「リンガーハット」で新製品の野菜たっぷりちゃんぽんと餃子のセットを注文。

私のような九州生まれの人間にとって、ちゃんぽんはどんぶりに山盛りが基本ですが、リンガーハットのちゃんぽんは具が少なくちょっと不満でした。ところが。

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おおっ!これぞちゃんぽん!おつゆも残さず完食するのに30分ほどかかりましたが、とってもおいしゅうございました。(リンガーハットではこれを温野菜のサラダとして、しょうがをベースとしたドレッシングをつけています。)餃子5個とセットで880円でした。おすすめです。


タグ:宅建
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職業訓練中盤  アーク溶接 [職業訓練校とか資格とか]

ただいま職業訓練ではアーク溶接を学んでいます。

なんとなく過去の溶接技術というイメージがあったアーク溶接ですが、今まで同様「目からうろこが落ちまくり」状態です。

ちょっと話は戻りますが、これはここへ入学して一番はじめに作ったものです。

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穴こそ開いていませんがおなじみの蝶番(ちょうつがい)。

1.2㎜の鉄板をはさみで切り、ハンマーで曲げて作ったものです。心棒は溶接棒で、ガス溶接でとめてあります。この時点では溶接は先生が行い、われわれは曲げるだけでした。しかし間違いなくこれがすべての始まりでした。やればできるものだと。

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これが最近の作品。1.2㎜の鉄板を機械カット(シャーリングといいます)とはさみで切り、機械曲げ(プレスブレーキといいます)したものを溶接したものです。

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裏はこうなっています。足はすべてはさみで切って作成。スポット溶接で固定。多少機械に頼っていますがほとんど手作りです。

最新作がこれ。

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溶接がまだですが工具ははさみとタガネとドリルとやすりのみ。

これからガス溶接で四隅をなめていきます。

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溶接直後。屋根のそり具合がいい感じ。溶接熱でこのようにひずみました。

これからやすりで形を整えていきます。完成品はまた後日。

さて本題です。

ガス溶接のところで「アーク溶接はビードが云々」と書きましたが盛大な勘違いをしていたことを教えられました。

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溶接開始。赤熱してます。ガス溶接では右から左に進んでいきますが、アーク溶接では左から右へ進みます(運棒といいます)。

ガス溶接では鉄板を溶かして、へこんだところを溶接棒を溶かして埋めていくという作業をしますが、アーク溶接では電極となる溶接棒自身が溶けて継ぎ目を埋めていくため、下手なうちはどんどん山盛りになっていきます。

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溶接終了。ビードが幅広くきたないですねー。

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全体はこんな感じ。左が途切れているのは溶けてなくなってしまった溶接棒を新品に交換したためです。うまい人がやれば継ぎ目はできません。

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あれ??ひびが入ってます。さっきまでなんともなかったのに。

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あれよあれよという間にひびが広がっていきます。

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で、こんなハンマーでどついてみると。

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あれ?表面が崩れ落ちていきます。

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実は、溶接直後に表面にあるのはアーク溶接の棒を包んでいるフラックスという薬剤が溶けたもので、スラグと呼ばれるシールドです。溶接ビードが空気に触れて急冷するのを防ぎ、酸素から溶解した鉄を守る役目があります。

そうです。私が今まで溶接ビードだと思って、汚いといっていたのはスラグだったのです。

スラグは冷えていく過程でひび割れていき、さらにこれをハンマーで叩くと写真のように光り輝くビードが現れるのでした。

というわけで、スラグは溶接部分を保護していますので、自分で冷えてひび割れるまで、割ってはいけません。これはまったく知らなかったことでした。

ちゃらーん。MHRはアーク溶接を覚えた。またレベルがひとつ上がった。


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鈑金でここまでできます。 絞り加工。 [職業訓練校とか資格とか]

職業訓練校の金属加工科。

といっても流行のNC制御の機械加工は一切なし。

ほとんど手加工の世界です。

その中でも感動したのがこれ。

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加工前の材料。厚さ1㎜のアルミ。直径140㎜にはさみで切り、コンパスで同心円を描きます。

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使うのは大型万力にはさんだ「ぼうずならし」というらしい工具。これと

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芋ハンマーと呼ばれる鈑金ハンマー。

まずは中心から40㎜の円周の外を、ハンマーで外周に向かって渦巻き状にたたいていきます。

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一周回るとこんな感じ。たたき出しといいますが、正確に言うと、つぶすのではなく、同心円上をたたいて下に向かって曲げていくのです。

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二周目はこんな感じ。丸くなってきました。

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真ん中40㎜の円内はたたきません。周りに引っ張られて自然に球面になります。

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三周目でこんな状態に。意識して丸くしているわけではなく自然にこうなります。

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裏にもきれいに槌目がつきます。雪平なべってこうして作るんですね。

ある程度たたくと、へろへろだったアルミ板がカチカチになって曲がらなくなるので(加工硬化と言います)、マジックで表面に渦巻きを書いてからバーナーであぶります。マジックが蒸発して消えたら火から離し、自然冷却すると元の硬さに戻ります。これを焼きなましと言います。なましたものをハンマーでたたくと元のように簡単に曲がるようになります。

どうしてマジックで渦巻きを書くのかと言うと、アルミが600度で溶けるのに対し、アルミの表面にできている酸化皮膜(アルミが白っぽいのはこれのせい)が1500度まで溶けないから。

結果として、アルミは鉄と違い熱しても赤くならないことも手伝って、表面が溶けていないのに中身が突然溶け落ちてしまうのです。

マジックはその防止策。およそ300度で溶けて消えるので、温度管理の目安となるわけです。

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最後はおたふくハンマーという、よく見かける鈑金ハンマーに持ち替えて、坊主ならしの上で、でこぼこをつぶしながら表面を叩いていきます。この時、坊主ならしとハンマーはぴかぴかに磨いておかないと傷だらけになりますので注意。叩くことでかなり深い槌あともきれいに消えて、このようにぴかぴかになります。(ひとつ上の写真と比べてください。)

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直径140㎜の板から直径100㎜の半球が出来上がりました。別に磨いたわけではありません。たたくだけでこうなります。もちろんコンパウンドなどで鏡面仕上げにすることもできます。

これを応用すればアルミタンクもたたき出しで作れますねー。(時間はかかりますが)

正直一周目あたりでは平面がここまで曲がるとは思いませんでした。

いいこと覚えちゃった。ヘッドライトのハウジング作っちゃおう。

再度言いますが、必要な道具は坊主ならしに万力、ハンマー2本のみ。勇者の剣など要りません。

ちゃららーん。MHRはレベルが上がった。絞りを覚えた。


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2級建築士試験への遥かなるいばら道 結末 [職業訓練校とか資格とか]

本日は2級建築士試験の実技の日。

朝7時起床。最寄のパーキングのある名古屋鉄道上豊田駅へ。(とはいっても25㎞も先ですが)

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名古屋市営地下鉄で試験会場の名古屋大学へ。なんと大学構内に直接出ます。おかげで駅周辺にはコンビニすらありません。しかも大学はまだ夏休み真っ最中なので購買もありません。脳みそへの栄養は糖分以外受け付けないそうですのでキャラメルでも買っとこうと思っていたのに・・・。

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しょうがないので自販機で一番甘そうなやつを。

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ちょっとした団地並みの規模です。学生として通ってみたいですな。

まだ会場が開いてないので1時間ほどぶらぶらしてから会場へ。

げー、なんだこれ?

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机が細すぎてA2の製図板が載りません。しかも。

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スペース狭っ!製図板を向こうへ押しやらないと後ろの机との間に体がはいりません

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さらに椅子は金具でスイングするように固定されているため、まっすぐ後ろへ引くこともできません。当然受験生から文句が出ましたが、「この学校はこういう風ですので我慢して試験を受けてください」ですと。

試験は11時半から始まり、4時まで。

この4時間半の間に、当日出題される敷地内にこれまた当日発表のいろんな指定のある建物を設計するわけですが。

なんじゃこりゃ!。

今日までいろんな敷地の練習問題をやりました。

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でも本日の出題はこれ(下の図)。

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通常、寝室、居間、子供部屋は南向きに設計します。でもこれじゃ南側に3部屋入らない・・・。

気を取り直して、今回は居間に泣いてもらいました。(減点対象・・だと思います、がとにかく前に進まないと。)

 

 

まず、予定時間1時間かけてプランを練ります。ここで1時間半かかってしまいました。

そして製図にかかる前に面積計算、仕上げ材料記入、梁や柱の太さを記載するのですが。ひえーっ!。面積がオーバーしています。沸騰する血液。痛む胃。震える手。

たった5平方メートル。1メーター角5個分オーバー。でもこれを削るのに四苦八苦。

何とか面積のつじつまを合わせたのですが、この時点で残り2時間30分。

私の今回の試験は終わりました。

とりあえず平面図3面と断面図まではかきましたが、立面図はまったく手付かずで時間終了。(完成しないと採点の対象にすらなりません。つまり今回は0点です。)

来年の同じ日にもう一度チャレンジです。ふう。(学科試験は2年間免除です)

とぼとぼと地下鉄駅へ。

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豊田の讃岐うどん店「天霧」でおいしいうどんを食べて気を取り直します。

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おおっ。思わず車を止めて撮影。火の鳥じゃん。いいもの見たっ!

さあ、明日から宅建に挑戦だ。(申し込み済み。10月半ばに試験)

 


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失業者なのに夏休み??? [職業訓練校とか資格とか]

北海道ツーリングの記事内で夏休みが8月1日から16日までと書きました。
失業者なのになぜ夏休み?

実は今、30年ぶりに学生をやっております。

学校の名前は「職業訓練校。」

失業者が就職に必要な技術を学び、免許をとる学校です。

入学が7月9日、卒業が12月までの半年間、月曜から金曜日、毎日9時から4時15分までびっちりと授業があります。(次の入学選考は12月となり、それから半年となります。)

入学の時期や期間は科目によって異なり、私が通っているのは「金属加工科」といいまして、鈑金、溶接、機械加工などを習います。


もともと前の会社ではレーザー加工機や溶接ロボット、三次元測定器などのいわゆる産業用ロボットのティーチング、加工を生業としてきましたが、実は旋盤やフライス、溶接機などが使えないままロボットでの加工を覚えてしまった口で、基本を知りませんでした。

そこで、失業保険がもらえる1年間遊んでいるのももったいないということで、申し込んでみたら、合格してしまいました。(まさか受かるとは思っておらず2級建築士の試験勉強をしていたため、しんどいことになってしまいました・・。)

この学校、いろいろメリットがあります。

まず、授業料が要りません。失業保険を受け取りながらいろんな技術を取得できます。(ただし、やる気がないとだめ)

そしてこれが一番のメリットだと思いますが、もし失業保険の支給期限が切れても、入学した時点で無条件で卒業までの6ヶ月間、失業保険の支給が伸びるのです。

しかも1日700円の手当て(ご飯代?)が支給されますし、通学に必要な定期代も支給されるのです。(私の場合は自家用車以外の交通手段がないので実際必要なガソリン代の半分しか支給されなかったのですが、電車、バス等の公共交通機関に乗り定期で通学する場合は、全額でます)

そして年齢制限がありません。うちのクラスで一番若い人が20歳、最年長は60歳です。

これだけいい条件の学校ですが、昨年までは、募集しても学生が集まらず(定員30名)追加募集を繰り返し何とか定員を確保していたとのこと。
なぜなら、雇用保険で通学しているため、1日も休めないのです。休んだら1日分の生活費と手当て、交通費のすべてがが引かれます。
遊んでいても保険はもらえますので、わざわざ、いやーな勉強をするために学校に行こうという人はいなかったのです。
そう、昨年までは。(失業してもすぐに仕事につけましたからねー)

今年はこれがえらいことになりまして、30人の定員に70名近い応募があったそうで、前代未聞の入学選考があったのです。(昨年までは希望さえすれば無条件で入学できたそうです)

今年のこんな状況の中、大半の人は失業保険の支給期間が切れても就職できず、わらにもすがりつく思いで入校を求めたようで、選考にもれた人たちから学校に「保険をもらえなくなったら死ぬしかない。俺たちを殺す気か?」という脅迫めいた抗議もあったそうで。

こんな状況での入学なので「学びたくてきた」人ばかりじゃなく、「全然やる気はないけど失業保険はありがたい」人も中にはいたかもしれません。おっと失言。むにゃむにゃ。(もっともそういう人は授業について行けませんので結局卒業できないそうですが)

話を戻して。

今こんなのやってます。
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もちろん直径60㎜の45Cの無垢の丸棒から削りだしたものです。(ナットは既製品)10日間の講習でここまでできるようになりました。

旋盤は会社時代は免許と経験がないということで触らせてもらえなかったので、自分でネジきりまでできるようになったことはものすごくうれしかったです。

旋盤はこれで終了。明日からはCADの講習です。

あと、アセチレンガス溶接も初体験。アセチレンと酸素だけで薄い板をあんなにきれいに溶接できるとは知りませんでした。これなら200Vの電気がなくてもできるので自分で一式そろえようと思っています。1ミリぐらいの薄肉溶接が電気溶接よりきれいにできますので、オートバイのキャリアなんか作ってみたいですねー。非常に簡単ですし。(もちろんきれいに溶接するなら練習が必要ですが。)
下のは1mmの鉄板2枚をアセチレントーチを使い突合せ溶接したもので、TIGやMIGなどの電気溶接のようにシールドガスを使うことなくきれいにビードが出てます。特にアーク溶接とは比較になりません。溶け込みも十分です。ただし、温度が低いので(最高3000度、電気は6000度)スピードだけは劣りますが。
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こんなブリキの箱も。工具は金切バサミとタガネと木ハンマーのみ。当然、四隅のつなぎはカシメのみです。
CA3C0048.jpg

ここを卒業した時点でガス溶接とアーク溶接の免許がもらえます。
あと4ヶ月。

卒業したら、一歩、野望へ近づけそうです。


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